『ナイトスクープ』、西田敏行さん追悼回放送 三代目秘書は終始涙「温か~く包み込んでくださって」
西田さんは2001年から19年まで2代目局長を務めた
10月17日に都内の自宅で虚血性心疾患のため死去した俳優・西田敏行さん(享年76)が探偵局の局長を務めたABC『探偵!ナイトスクープ』(金曜午後11時17分)の『二代目局長・西田敏行さん追悼総集編』が1日、放送された。初代局長の故・上岡龍太郎さんの後を受け、2001年から19年まで2代目局長を務めた西田さんが生前、大好きだったという『10年以上口を聞いていない父と母』(2013年)、『97歳のマジシャン』(03年)、『レイテ島からの手紙』(11年)の3本が披露された。 【写真】西田敏行さんと松尾依里佳の2ショット 冒頭では2001年1月26日の局長就任初回の映像が流され、帽子にひげ姿の西田さんがオープニングの決まり文句「探偵!ナイトスクープの時間がやってまいりました。複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明する探偵!ナイトスクープ。私が新局長の西田敏行でございます」をゆったりと話す姿が流れた。 スタジオの探偵局には2代目秘書の岡部まり、3代目秘書の松尾依里佳、4代目で現秘書のABC・増田紗織アナウンサーに間寛平、石田靖、竹山隆範ら探偵が喪服姿で整列。寛平は突然の訃報に「びっくりしたのと、“いや、うそやろう”と思いましたよね」と信じられなかったという。 増田アナから、西田局長との思い出を聞かれた岡部は「一番最初に初めて西田局長があの席にお越しになって、なんとなく不思議だったのが、最初のVTRにいったときに、こっちがオフになったら“まりさん、もうリハ(ーサル)ないの”って。リハだと思って(らして)。“局長、この番組はリハもなければ打ち合わせもありません”“ええ~”っておっしゃって。“面白いね。こんなライブで撮るの?”っておっしゃってっていうのがとても印象的でした」と明かした。 番組での西田局長の存在を聞かれた松尾は終始、涙声で「本当に大きな大きな番組の良心でした。依頼者の方がそもそも“西田局長なら、自分がこんな思い出もきっと受け入れてくれる”と思って、信じて依頼をしてくださいました。その通り、西田局長はすべてを温か~く包み込んでくださって。皆さん、西田局長の涙が見たくて、ご依頼くださってた。なんかそういうのがありましたよね」と視聴者との絆があったとした。 今回の放送作品について、竹山が「皆さんには公になってはいないんですけど、実は西田さんが毎年、探偵とスタッフとの忘年会で、その年のベストVTRを“局長賞”として選んでいたんです。今夜はその(20本の)中から3本の名作を厳選いたしました」と説明した。1、3本目は番組名物だった涙の、2本目は大笑いする西田局長が映し出された。顧問として出演した故桑名正博さん、故桂ざこばさんらの懐かしい顔もあった。 また、2019年11月22日の局長勇退回も紹介。西田さんは「探偵!ナイトスクープ2代目局長、私、西田敏行、本日をもって辞します。ご依頼の方々の熱くて、アホで、真っすぐな思いにですね、たくさん、たくさん笑いましたし、ハンカチ握ってたくさん泣きました。本当に幸せな時間でした。19年間、本当にありがとうございました」と涙で声を震わせながらあいさつした。 局長を引き継いだダウンタウン・松本人志と握手した西田さんは「これから令和の時代を生き抜いていく探偵!ナイトスクープ。私はゆっくりと視聴者に戻って楽しみたいと思います。ありがとうございます」と言葉を残し、大きな拍手に包まれながら探偵局を去った。西田局長が愛した番組からは、最後に「ありがとう 西田敏行さん」と感謝のテロップが表示された。
ENCOUNT編集部