1日2杯で認知症リスクが低下!手軽に飲める「ボケにくい飲み物」とは?
人生100年時代、いつまでもボケることなく、いきいきと健康に過ごしたいですよね。そこで今回は内科医の工藤孝文氏が監修した『「ボケない人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社刊)から、ボケ予防に有用な習慣を5つ抜粋して紹介します。 ● オルニチンがシジミの5倍以上! シメジをよく食べる人はボケない シジミに含まれるアミノ酸の一種、オルニチン。肝臓を癒す働きは広く知られているが、脳にも効くというのは初耳の人が多そうだ。 オルニチンは肝臓で、体に害のあるアンモニアの解毒に向けて働く。アンモニアは神経細胞の重要なエネルギー源であるAPT(アデノシン三リン酸)という物質の生産を妨げる作用を持つ。オルニチン効果でアンモニアが解毒されたら、このメカニズムによって、体内でAPTが盛んにつくられるようになり、脳の神経細胞が刺激されて活性化するのだ。 そんなオルニチンだが、豊富に含まれているのは、何といってもシジミだというイメージがある。しかし、100gあたりに含まれているオルニチンの量を比較すると、シジミが20㎎なのに対して、シメジはその5倍の100㎎もある。 しかも、シジミの小さな身を大量に食べるのは大変だ。一方、シメジの炒め物やホイル焼きなどからは、シジミの味噌汁に含まれている量の何倍ものオルニチンを簡単に摂取できる。ボケない老後を過ごすため、シメジ料理を頻繁に食べるようにしよう。
● お茶をよく飲む人は 認知症になるリスクが約3分の1低下 赤ワインを毎日3~4杯飲むと、ポリフェノールの効果によって、認知症の発症リスクが低下するというフランスの研究がある。しかし、アルコールは生活習慣病の原因になるし、大量飲酒は逆に脳を萎縮させてしまう。やはり酒に健康効果を求めるのはやめたほうが良さそうだ。 ポリフェノール効果を求めるのなら、日本人の場合はお茶がいちばん。国立長寿医療研究センターの研究では、緑茶を1日に2杯以上飲むと、認知機能が低下するリスクが約30%低下した。お茶特有の苦み成分のもととなるポリフェノールの一種、カテキンなどの働きだろう。 お茶を1日に数杯飲むお年寄りは、それだけでボケにくいわけだ。食事やおやつのとき、お茶を飲むことを習慣にしてみよう。 ● ボケない人は読書が大好き サスペンスやホラーなら脳が一層活性化! 読書が趣味の人は知的好奇心が旺盛で、年を取ってもボケにくそうだ。実際、そのイメージは間違っていない。 ニューヨークに暮らす75歳以上の469人を対象に行われた研究がある。5年間の追跡調査をしたところ、研究対象の124人が認知症を発症していたことがわかった。 それらの対象者の余暇を調査したところ、本や新聞、雑誌をよく読む人は、そうではない人と比べて、認知症になるリスクが約3分の2に抑えられていた。読書とボケやすさには明らかな因果関係があるわけだ。 読書はひとりで手軽にできる、代表的なボケ予防方法。ストーリーを覚えながら読み、登場人物の名前と行動も頭に入れなくてはいけない。記憶力のトレーニングにはもってこいの趣味といえる。これからの話の展開がどうなるのかと、最後までワクワクしっぱなしなのも良いところだ。