「家のローン支払いに怯え…」芸能事務所から独立した山本高広の現在『クレヨンしんちゃん』がきっかけで追いかけた夢の先
芸人さんのなかには構成作家をつけて活動している人もいるのですが、私はもともとひとりでやっていたので。ものまねの衣装やカツラを自分で用意するなど、独立してからもやることは同じです。私は決めたらすぐに行動したいタイプなので、妻にも相談はしましたがやると決めたら引き下がらない性格ですので、おそらく妻はかなり不安だったとは思います。 ── 独立されて苦労したことはありましたか? 山本さん:ワタナベエンターテイメントを辞めたのが2021年なのですが、運悪くコロナ禍と思いっきり時期がかぶってしまったので、その部分は不安でしたね。実際、ものまねのイベントは多くが開催できなくなってしまい、収入にも大打撃が。家のローンが今までのように払えないかも…と焦ったこともありました。いよいよ家計的にもまずいかも、と青ざめたころからコロナが少しずつ収まり、イベントも開催されてホッとしましたね。
独立してから、マネージャーもいないので、仕事の交渉、スケジュール管理、経理、出張手配などもすべて自分でやっています。もう慣れましたが、最初のころはパソコンの使い方もわからず、妻に教えてもらっていました。家族のサポートを受けながら、ここまで頑張ってこられたと思います。 PROFILE 山本高広さん やまもと・たかひろ。1975年、福岡県生まれ。織田裕二、ケイン・コスギなどのものまねを得意とするものまね芸人。声優としても数多くの吹き替え映画やドラマ、アニメなどに出演。調理師免許を持っている。 取材・文/酒井明子 写真提供/山本高広
酒井明子