【イベントレポート】オートレーサー森且行、密着映画の全国公開に「冗談でしょ?」 監督は森ロスを懸念
ドキュメンタリー映画「オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版」の完成披露イベントが、本日11月11日に東京・新宿ピカデリーで行われ、森且行と監督の穂坂友紀が登壇。森は「オートレーサーに転身して28年。まだ挑戦したいことがたくさんあります。僕が闘うわけをこの映画を通して感じてもらえたら」と呼びかけた。 【写真】約3年にわたる密着取材を受けた森且行 本作はSMAPのメンバーとして人気絶頂だった22歳のときに、幼少時からの夢だったオートレーサーへ転身した森の生き方の深奥に迫るドキュメンタリー。レーサー生活24年目にして悲願の日本選手権初優勝を果たすも、わずか82日後、レース中の落車による大けがから復帰までの日々に密着した。2023年のTBSドキュメンタリー映画祭で上映された「オートレーサー森且行 約束のオーバルへ」に追撮映像やロングインタビューを盛り込んで再編集したものとなる。 森は作中に出てくるヘルメットを携え、温かい拍手に迎えられて登場。自身の映画が全国で劇場公開される心境を「嘘でしょと思いました。冗談でしょ?って何度も監督に聞いたんですけど『本気です』って」と率直に明かし、「オートレーサー仲間たちには恥ずかしくて言えませんでした。宣伝を目にした後輩に『森さんの映画やるんですか? 誰が森さんを演じるんですか?』って聞かれたので、面倒になって『自分が演じてます』と返しました(笑)」と周りの反応を伝える。 当初は取材オファーを何度も断られたという穂坂だが、それでもあきらめなかった理由を「人間として生き方に惚れたっていうところです。面と向かっては言えないですけど……」と照れくさそうに打ち明ける。しかし「言ってくださいよ」と森から要求され、観念したように「惚れました」と白状。約3年にわたる密着取材を受けた森は「監督の情熱に負けました」と承諾した理由を述べた。また取材前後で森への印象が変わったかという質問を受けると、穂坂は「お酒を飲まない限りは変わらない(笑)。でも最近お酒弱くなりましたよね? トイレから戻ってくると違う部屋に行っちゃったり……。使っていいカットと使っちゃいけないカットはきちんと選択しています」と暴露。本作のエンドロールには森の素が垣間見えるカットが使われているというが、穂坂は「あれはまだ序の口。出して大丈夫です!」と話してファンの期待を高めた。 また穂坂が「“森ロス”が来そう。もうレース場でカメラを回せないのかと思うと寂しいですけど、60歳の且行、70歳の且行も見たいなと思っています」と素直な気持ちを口にすると、会場からは大きな拍手が。森が「監督はいつもこう言うんです。そうするとファンの方々が喜ぶんで、僕もやらなきゃいけなくなっちゃうんですよ。60歳の且行……? がんばれるかな……」と心配するのをよそに、ファンはさらに大きな拍手で背中を押す。そして森は「前節は日本選手権で準決勝にも乗れず、悔しい思いをしました。まずはSG(スーパーグレード)にずっと出られるランクでいることを目指し、あとは優勝したい」と目標を掲げ、「監督が(レース場に)来なくなったらプレッシャーがなくなってすぐ優勝できるかもしれません。調子が悪くなったらプレッシャーをもっと掛けろってことかも」と続ける。穂坂は「いちファンとして応援したい思いもあるので、これからは賭けに行きます。でも調子悪そうだったら賭けないんで!」とシビアに言い放ち、すっかり気心の知れた森を笑わせた。 「オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版」は11月29日より新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町ほか全国でロードショー。なお11月17日のMBS / TBS系「情熱大陸」では森の特集が放送される。 (c)TBSテレビ