市川團十郎らが泉岳寺で「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」成功祈願 「四十七士の思いをくめるような作品に」
歌舞伎俳優の市川團十郎(47)が10日、東京・高輪の泉岳寺で「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」(来年1月3日初日、新橋演舞場)の成功を祈願した。 取材前には團十郎ら9人の役者と補綴(ほてつ)、演出の石川耕士氏と演出、振り付けの藤間勘十郎氏が播磨赤穂藩第3代藩主・浅野長矩の墓に手を合わせた。その後、俳優陣は自身が演じる役の元となった義士の墓にも手を合わせた。 台本は一昨日完成し、團十郎は「せりふは膨大でせりふを覚える段階に入っていない。何となく覚えていきたい」と今後の展望を語った。 3月には歌舞伎座で「仮名手本忠臣蔵」が上演される。「その前にこの興行で分かりやすく、忠臣蔵から離れている日本人の距離感を少しでも縮められるようにする。歌舞伎座の松竹130周年公演につなげられるような忠臣蔵にしたい。また七代目團十郎が心がけた精神を尊重し、四十七士の思いをくめるような作品にしたい」と意気込んだ。 今月6日には47歳の誕生日を迎えた。今回の演目にゆかりの深い数字ということで「ちょうど四十七で、(演じる)大石内蔵助も年齢が近いということでね。あの当時と年齢の数え方は違いますが、四十七になりました。抱負はありません」と報道陣に報告した。