「これ、止めてみて」…秋の季節の変わり目に《やってはいけない》2つの意外なこと
10月15日は日本らしいお月見の風習「十三夜」
そして、スポーツの日の翌日、10月15日は十三夜です。十五夜は中国の風習ですが、十三夜は、なんと日本オリジナルのものだそう。まん丸の満月を好む中国に対し、少し欠けた十三夜を愛でる感性は、まさに日本独自のものと言えるでしょう。 中医学的にも、月などの自然を眺めることは、心を穏やかに保つための、五臓(※)の心(しん)の養生にピッタリ。心地よい風邪を浴びながら夜空を楽しむお月見は、まさに秋ならではの楽しみではないでしょうか。 そして、お月見と言えば、月見団子。手作りすれば、風情も増しますね。この月見団子、原料にもち米を使用した“白玉粉”で作ることが多いのでは? 中医学では、もち米には、胃腸をととのえ、冷えによる下痢をとめる、多尿を減らす、汗のかきすぎを減らすといった働きがあるとされています。 この月見団子を食べながらのお月見は、心身ともにラッキーアクション。ただしもち米は、身体を温める温性の食材であることから、肌荒れやニキビがひどくなったり、栄養学的には、もち米に含まれるアミロペクチンが血糖値を上げやすく、炎症を悪化させる可能性もあります。 これらの症状が心配な人は、白玉粉ではなく、上新粉を使ってみてください。うるち米を使用した上新粉であれば、胃腸をととのえて疲労を回復し、心を落ち着ける働きもあるので安心。ぜひ、体質に合わせた月見団子を片手に、美しい秋の夜を楽しんでください。 …つづく「これ試してみて…秋の乾燥と冷えを撃退する「超かんたん」な2つの方法」でも、予約が取れない漢方家がおすすめする秋の習慣をお伝えします。 (※)中医学の思想で「五行論」に基づく「肝、心、脾、肺、腎」の5つを「五臓」という。五行は、季節や感情(五志)などともつながる。
櫻井 大典(漢方コンサルタント)