60歳で定年を迎えた後に、再雇用で働くか迷っています。再雇用で働くメリットはありますか?
定年後も働くことは、もはや珍しいことではありません。「生涯現役」という言葉があるように、定年後も何かしらの形で働きつづける方は、決して少なくはないでしょう。そこで、定年後に改めて雇用契約を結んで働く「再雇用」のメリットについて考えてみました。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
慣れた勤務先で働きつづけられる
定年後も慣れた勤務先で働きつづけられるのは、再雇用の大きなメリットです。個人差はありますが、定年を迎えてから新しい環境で働くことや、新しい仕事を始めることに、ハードルを感じることもあるでしょう。 そういったことを理由に、定年後の働き方に悩んでいる場合は、再雇用によってその問題をクリアすることができるでしょう。 もちろん、定年前と全く同じ仕事内容や業務量で働くことは難しいかもしれませんが、少なくとも同じ会社や系列の会社、店舗で働きつづけることができ、安心できるはずです。
再就職のための活動なくすぐに働きつづけられる
再就職するとなれば、前職やプライベートなどでコネがない限り、就職活動は大変なものとなるでしょう。たしかに高齢者向けの求人が増えているとはいえ、現役時代の頃よりも収入が落ちることが一般的です。 かといって、少しでも望む業務内容や収入に近い働き方を求めれば、再就職できなかったり、かなりの時間を要したりすることになるかもしれません。再就職に当たっては、年齢も相まって、想像以上にエネルギーを要することが想定されます。 その点、再雇用であれば、基本的に就職活動をすることなく、かつ、定年前の働き方や実績を踏まえた条件で働くことも期待できます。
老後の収入が増える
再雇用に限った話ではありませんが、定年後も働くことで、年金以外の収入を得ることができ、生活が安定します。 仮に年金が月15万円であっても、再雇用で働き、そこで毎月20万円の収入を得られれば、額面35万円の収入が得られます。年金だけでは生活が難しいという場合、再雇用で働くことの金銭的な安定性は、かなり大きなものとなるでしょう。 人によっては「年金の繰下げ受給」によって、受け取る年金額を増やすこともできるようになるかもしれません。年金の繰下げ受給とは、年金の受取開始時期を65歳ではなく、66歳以後75歳までの間で繰り下げることで、1ヶ月遅らせるごとに受け取る年金額が0.7%増加する、というものです。 いずれにせよ、収入面のメリットは非常に大きいものといえそうです。