【データで選出7月月間MVP】4勝&防御率0.00の中日・髙橋はセイバー的にも圧巻。パ・野手には好調・ロッテから3名がランクイン【コラム】
8月8日に大樹生命月間MVP賞が発表される。それに先立ちデータに主眼を置いた別角度からの評価で、7月に最も大きな貢献を果たしていた選手をチェックしたい。 【写真】故障さえなければ…歴代“ガラスの天才”5人
ロッテから3名の野手がランクイン。DeNA・オースティンは2ヶ月連続でリーグトップの打撃貢献
評価にはWAR(Wins Above Replacement)を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。 まずは野手から見ていこう。パ・リーグでは髙部瑛斗(ロッテ)、セ・リーグでは細川成也(中日)が、それぞれ1.23、1.36とトップのWARを記録した。 6月の月間打率は.324と打撃好調だった髙部。7月も打率/出塁率/長打率で.405/.457/.541を記録し、このうち打率と出塁率は両リーグトップ。リーグの平均的な打者に比べ8.1点分得点を増やしたという評価だ。5連敗で迎えた26日の楽天戦では、満塁から走者一掃の3点適時二塁打を放ち、チームの連敗ストップに大きく貢献。右肩手術の影響で5月に2年ぶりの一軍復帰を果たした苦労人は、今やロッテ打線には欠かせない存在となっている。 髙部の他にも、ロッテからは佐藤都志也と小川龍成の2名がランクイン。佐藤は負担の大きいポジションである捕手をこなしながら、打撃でもリーグの平均的な打者より4.0点分得点を増やしたという評価だ。小川は52打席と打席数は少ないながらも、打率.386と驚異的な成績を残した。代走として途中出場した30日の西武戦では、同点で迎えた9回二死満塁からサヨナラのセーフティバントを記録。小技を活かした戦術がここ一番で光った。 セ・リーグの打撃部門では、総合トップの細川を上回ったタイラー・オースティン(DeNA)が6月に続いてトップ。リーグの平均的な打者に比べ8.2点分得点を増やしたという評価だ。オースティンは24日に行われたマイナビオールスターゲーム2024で負傷交代し、それ以降は出場なし。離脱期間がありながらも、月間7本塁打は両リーグトップの数字だ。Bクラスに沈むDeNAが今後巻き返すためにも、オースティンの早期復帰が待たれる。