《アルゼンチン》ミレイ政権の国会初勝利でデモ衝突=投資家は祝福、ペソ安沈静か=在住者レポート=アルゼンチンは今(20)
経済改革の影響と市場の反応
「基本法」並びに「財政パッケージ」には国会で変更が加えられたにもかかわらず、ハビエル・ミレイ政権は国会で初勝利を収めた。この結果、投資家たちはこれを祝し、懸念されていたペソ安は沈静化した。6月13日、市場開始時には1220ペソに落ち着き、前々日の1200ペソ程度から12日の1300ペソの壁を破った後、急に後退した。
ミレイ政権の改革実績
ミレイ大統領は2023年12月の就任以来、一部の国立機関を廃止し、内閣の規模を半減、公務員5万人の労働契約を更新せず、新規の公共事業契約を停止した。4月のインフレは8・8%に抑え込んだが、年間インフレ率は300%に抑え込むかどうか。電気やガスなどの公共サービスや交通機関に対する補助金を廃止した。
GAFAに大もてのミレイ大統領
12日付インフォバエ紙は、「イーロンマスクは『もし彼ら(左派政治家)がミレイを止めなければ、アルゼンチンは過去100年間になかったような成長と繁栄を手にすることになるだろう』とコメントした」との記事を出した。なお大統領府スポークスマンによると、「イーロンをはじめGAFAなどのCEOがミレイ大統領と写真を撮りたがるのであって、ミレイが撮ってもらっているのではない」と説明しているという。(6月13日記 ブエノスアイレス 相川知子)