日産セレナe-POWERに4WDが追加!“e-4ORCE”で走行性能と快適性をアップ さらに「AUTECH SPORTS SPEC」も新設定
2022年に発表された現行セレナ。ガソリン車とシリーズハイブリッドのe-POWERという2種のパワートレインが用意されている同モデルだが、4WDモデルはガソリン車のみの設定となっていた。しかし、ついに日産はハイブリッドモデルに「e-4ORCE」を搭載した4WDグレードを追加し、人気ミニバンのフルラインナップを完成させた。日産自動車は10月3日、同社のミドルサイズミニバンのセレナのe-POWER車に、「e-4ORCE」を搭載した4WDグレードを新たに設定したと発表した。発売は11月中旬の予定となっている。 【関連画像】セレナAUTECH SPORTS SPEC専用のホイールとサスペンション 日産の人気ミニバンであるセレナは1991年、初代が「バネット・セレナ」としてデビュー。6代目となる現行セレナは2022年11月に発表されると、2024年9月末までにガソリン車とe-POWER車合計で累計受注台数15万台を突破する人気モデルとなっている。 ガソリン車ではFFと4WDが選択できた一方でe-POWER車ではFFのみとされてきたが、このたびハイブリッドモデルでも4WDグレードが追加。これで現行セレナのフルラインナップが完成することとなった。 e-4ORCEは電動化技術と4WD制御技術、そしてシャシー制御技術を統合した日産独自の四輪駆動システム。車体の前後に1基ずつ配置した高出力モーターと左右のブレーキを統合制御することで4輪の駆動力を最適化し、日常からアウトドアまですべてのシーンで高い走行性能を発揮するのがウリとなっている。 セレナのe-4ORCE化にあたって、日産はリヤのフロアとサスペンションを新設したほか、モーターの最適レイアウトを検証し、室内の広さとラゲッジの利便性を両立させた。 走行性能としては、モーターが2基となったことで中間加速の伸びが向上している。同時に、前後の重量配分の最適化(53:47)したことや後輪も回生ブレーキを利用できるようになったこともあり、減速時や旋回時の車両姿勢の変化が低減。4輪の駆動制御も相まって、より安定した走りと、酔いにくく快適なドライブフィールを実現している。 また、e-4ORCEの採用により走破性も強化された。一般的な四駆システムでは前輪に続いて後輪が駆動するのに対し、e-4ORCEはすべての車輪が同時に駆動を開始するため、とくに雪道などの低ミュー路においては高いトラクションを生む。 ドライブモードも新たに「スノー」が追加されたほか、150mmとこのクラスでは随一の最低地上高も助けとなり、深雪でも優れた発進性能を発揮する。 e-4ORCEを搭載したセレナは「e-4ORCE X」、「e-4ORCE XV」、「e-4ORCE ハイウェイスターV」の3グレード構成。価格は361万4600円から。乗車定員はいずれも7名となっている。 セレナ e-POWER 4WD車 全国希望小売価格(消費税込み) 同時に、日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)が展開するセレナのカスタムカー「AUTECH」、「ステップタイプ」、福祉車両「セカンドスライドアップシート」、車中泊仕様「マルチベッド」にも、e-4ORCE搭載グレードが設定。発売は11月中旬となる予定だ。 NMCはこれにあわせ、e-POWER 2WDのスポーティグレード「AUTECH SPORTS SPEC」をラインナップに加えた。 このグレードでは専用のチューニングコンピューターを採用したことで、加速フィールをさらに磨くと同時に、ボディやサスペンション、パワーステアリングの特性に独自のチューニングを施すとともに遮音性能を高め、優れた走りの性能と上質な乗り味を両立している。 AUTECH SPORTS SPECの価格は438万6800円。発売は12月上旬となる予定だ。 セレナ 特装車 全国希望小売価格(消費税込み)
MotorFan編集部