シートベルトが命を奪う?──危険な着用法をチェック チャイルドシートは年齢より「身長」…目安は?【#みんなのギモン】
■後部座席のシートベルトの着用率は?
近野解説委員 「そういうことが考えられますよね。改めて確認しておきたいのは、シートベルトはつけるべきものということです。全ての座席で着用が義務付けられています」 「ただ、警察庁と日本自動車連盟(JAF)の調査によると、去年の後部座席のシートベルトの着用率は、一般道の場合43.7%でした。半数以上の方が着用しないで乗っているのが実態で、かなり低いですよね。国も警察も着用を呼びかけています」 「警察庁によると、後部座席でシートベルトを着用しなかった場合、高速道路だと約25.9倍、一般道だと約3.3倍、それぞれ致死率が上がるというデータ(去年までの過去10年間)もあります」 「シートベルトは命を守るものです。ただ、正しく着用できていないと逆に命を奪ってしまうこともあります」
■シートベルトの正しい着用方法
近野解説委員 「では、正しいシートベルトのつけ方はどのようなものでしょうか。正しくつけていない写真を見てみます」 「写真では、肩のベルトが首にかかっている状態です。首にあまりにも近いと、衝撃があった時に首の損傷につながる恐れがあります。また、腰のベルトがおなか(へそ)の上を通っていて、衝撃で内臓を損傷する危険性があります」 「浅く腰かけて、おしりが前に出るような状態になってしまうと、こういう状態になりがちです。正しくは、深く腰掛けることが大事です。肩のベルトは鎖骨の中央から肋骨と胸骨を通るように、腰のベルトは腰の骨を横断するようにつけてください」 刈川キャスター 「内臓の上ではなく、骨の上に当たるようにというのがポイントなんですね。ただ車に乗っていると、大人でも窮屈になって動いてしまうので、ずれてしまいます。お子さんとなると、より(骨に)当てるのが大変です」 近野解説委員 「(子どもに)『おとなしく座ってて』と言うのは、私も実体験としてあります」
■チャイルドシート「6歳未満」でも…
近野解説委員 「子どもにシートベルトをさせる時、気をつけていることはありますか?」 鈴江アナウンサー 「2歳の次男はチャイルドシートでがっちりと緩みなく固定します。ただ、長男は小学5年生なので普通に大人と同じようにシートベルトですね」 森アナウンサー 「(身長が低いと肩のベルトが)首にかかるので、それを嫌がって動かしてしまいます。ちゃんと(シートベルトを)しているかどうかを、ミラーで確認しながら運転しています」 近野解説委員 「チャイルドシートは法律でどうなっているか。義務付けられている年齢は6歳未満です。だからといって6歳になったらチャイルドシートを使わなくていいかというと、そうではありません」 「チャイルドシートなしでシートベルトだけを使うには、身長140センチに達している必要があります。自動車メーカーのホームページを見ると多少バラツキはありますが、JAFが推奨するのは140センチです」 「どうしても身長が低いと首やおなかにベルトが来てしまうからです。そもそもシートベルトは大人向けに設計されているのが基本なので、小さい子どもが着用すること自体が難しいです」