「結婚式より家を買うお金を貯めたい」地方出身カップルが結婚式を決断した「超節約プラン」
結婚式を挙げる場所
結婚を考えるふたりの実家が離れている場合、どこで結婚式を挙げるか――。 マイナビウェディングのアンケートによれば、最も多かったのは「ふたりの現在の居住地・勤務先周辺」で40.9%。 【写真】情報誌のゴージャス写真に引くふたりに「結婚」を決意させたもの 続いて、「新婦側の実家があるエリア」(22.8%)、「新郎の実家があるエリア」(18.7%)となっている。 ネットに寄せられる声を見れば、重視するのは「どこで」よりも「何を」。 かつては「長男」「跡取り」だからと、男性側の実家主導で進めて、遺恨を生んだ時代もあったようだが、現在は「何を重視するか」をふたりで話し合うのが主流。 新郎も新婦も、仕事の合間に式の打ち合わせや今後の生活準備を進めることになるだろうし、招待客の利便性を考えても、「ふたりの現在の居住地・勤務先周辺」となるのはもっともだろう。 アンケートでは、「招待するゲストの交通手段や年配ゲスト、小さな子ども連れゲストへの負担を配慮した上で決定したという人が多い」という結果も。 カウンセラー全員が業界を熟知した元ウエディングプランナーという「トキハナ」のウエディングカウンセラーの神田裕子さんが、後悔のない結婚式にするためのヒントをお伝えする連載。 第15回目の相談者は、山形県出身の28歳の彼と福井県出身の26歳の女性、友達の紹介から交際3年を経て、結婚が決まったと言うふたりだ。 当初は「結婚式よりもマイホーム購入」を公言し、結婚式を挙げるつもりはなかった。だが、友人の式に参列して、考えが変わったのだと言う。 今どきの合理的な20代カップルが、コスパよりも優先したいと思ったこととは? これまで5000組以上のウエディング相談実績を持つ大ベテランの神田さんの寄稿でお届けする。
描くライフスタイルや家族像が近かった
人生の大イベントをお手伝いするのが私の仕事。 限られた時間であっても、初対面であっても、相手の希望や価値観や大切に想うことをどれだけ正確に把握できるが、成功に導くためのポイントになります。 多くのカップルから結婚式に対する様々な想いやストーリーをお聞きする中で、温かい気持ちに包まれることがあります。 今回は、そんな出会いの中から印象に残るカップルについてお話ししようと思います。おふたりのご希望は、ご家族中心の少人数ウエディングでした。 山形県出身の賢治さん28歳は不動産会社に勤務。メガネをかけた中肉中背ですが、前髪長めで、切れ長の目が印象的です。おしゃべりではないけれど、質問には真摯に答えてくれる誠実そうなお人柄でした。 一方の美乃里さんは福井県出身の会社員で26歳。話を聞く時の真剣な様子が、真面目でそつのない印象でしたが、時折見せる優しい笑顔が魅力的です。 そんなおふたりの出会いは、友人の紹介です。好きなアーティストが同じという共通点もあり、すぐに意気投合したそう。交際を始めて3年、お互いが理想とするライフスタイルや家庭像も似ていたことが、おふたりの絆をより一層深めたのでしょう。