小5がノートに手書きでプログラミング、35年後にAIで動かしたら パソコン購入反対されても叶えた夢
「AIってすごい」
実は小5の時に書いたコードをよく見ると、動かしたかったものは「四角」ではなく、「ハート」でした。でも、それ以外は、AIがほぼ完璧によみがえらせてくれました。 驚いたことにAIは、手書きのコードでは書き漏らす「ミス」があったところ、それをきちんと判断して「無視」し、その下段に書き直していた正しいコードのみを選択して生成してくれていました。「AIってすごい」 阪さんの投稿はまたたく間に拡散され、「まったく同じことをしていた」という人が続々とコメントを寄せました。 「パソコンもないのに、ノートにコードを書いているのなんて、自分だけだろうな」と、寂しい気持ちになっていた小5の自分。「こんなにたくさんの人が同じことをしてるんだと知ったら、きっと、喜ぶだろうな」
「間違ってないよ」
大人になった阪さんは、エンジニアになりました。会社で9年間、ソフトウェアの開発に携わった後、独立して起業。「あの頃も、今もずっと、コンピューターをしているんです」 2020年度から小学校でもプログラミング教育が導入され、今では多くの子どもたちがプログラミングを学ぶことができるようになりました。 今は、ブロックを並べ変えるように極力エラーを起こさずにプログラミングを学べます。 子どもたち向けのワークショップも手がける阪さんは、生き生きとプログラミングをする子どもたちに、当時の自分を重ね合わせます。 昔は、一文字でも打ち間違えたらプログラムが動かなくなり、「なんで動かないんだろう」と考え、打ち直すという「今よりも、ずっと骨の折れる」ものだったプログラミング。 それでも阪さんは魅了され、「コンピューターもないのに、一生懸命になって…。不思議ですよね」。 思えば、コードを手書きしていた時間は、今の人生につながる「入り口」でした。 もし、小5の自分に声をかけられるなら? 阪さんはこう話しました。 「大丈夫。間違ってないよ」 「そのまま続けていいよ」 「もうちょっと大人になれば、同じようにがんばっているお友達がいっぱいできるから」