シティ、26億円上回る損失も-豪州株ブロック取引で半分強売却できず
(ブルームバーグ): 米銀シティグループは、中国の政府系ファンドのためにオーストラリア総合不動産会社グッドマン・グループの株式のブロック取引を行ったが、引き受け分の半分以上を売却できず、2700万豪ドル(約26億1400万円)を上回る損失を被る恐れがある。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
シティは3日夜の段階で、中国の政府系ファンド、中国投資(CIC)から最低価格1株37.55豪ドルで引き受けたグッドマン株式5040万株の売却を開始した。最低価格は3日の終値(38.12豪ドル)を1.5%下回る水準に設定された。
非公開情報を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、投資家が当初の価格レンジで買い入れをためらったため、シティはディスカウント幅を3.3%に拡大し、売却を再開した。
関係者によると、それでも買い手にとって十分でなく、最終的に3日の終値を4.5%下回る1株36.40豪ドルで2340万株を売却した。最低価格37.55豪ドルで引き受けたことを考えると、約2700万豪ドルの損失となる。
5日の豪州株式市場で、グッドマンの株価は終値ベースで36.26豪ドルまで下げており、2700万株の売れ残りを抱えるシティはさらなる潜在的損失にさらされる。ただ株価が回復するか、リスクヘッジを行っていれば、シティが損失の一部を取り戻すこともあり得る。
シティの担当者はコメントを控えた。損失の可能性については、オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)紙が先に報じていた。
原題:How Citi Lost $17 Million on Massive Australia Block Trade (1)(抜粋)
--取材協力:Serena Ng.
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Julia Fioretti, Harry Brumpton, Georgina McKay