【独占!】刑事役の町田悠宇「降り積もれ孤独な死よ」で感銘を受けた共演者とは?
――長谷川を演じる上で心掛けていることを教えてください。 「長谷川は話の中盤から登場する人物なので、富士山北署の刑事として、すでに出来上がっている刑事第1課の空気になじめるように心掛けていました。僕がふわふわしていて、浮いているように見えたら作品に迷惑がかかると思って、刑事としての説得力をめちゃくちゃ意識しながら演じました。でも、いわゆる刑事というようには絶対にならないようにしようという気持ちもあって…」 ――それはどういうことでしょうか? 「“刑事”という職業を持つ人がしそうな所作や動き方をして『僕、刑事です!』という刑事のイメージをわざとらしくそのまま表に出したら、きっと冷めちゃうんじゃないかなと思って。ずっと刑事のままで常にピリッとしているわけではなくて、ナチュラルな時間がほとんどだと思うんです。もちろん、銃を構えてお仕事されている時は、ビシッとされてるでしょうが、そうじゃない時はいち社会人として、社会のルールや法律を守りながら、一人の人間として過ごしている。その普通の面を大事にしようと考えて、“刑事を演じる”という認識を自分の中でどれだけ省けるのかを意識しながら撮影に挑みました」 ――刑事である前に一人の人間であることを大切にされていると。 「そうなんです。ほかにも、僕のセリフは『今こんな発見がありました』というような、分かりやすくてはっきりとした内容が多いので、セリフを言う時は声のボリュームはもちろん、しっかり心も作った上で発しようと心掛けています」 ――長谷川は、「灰川邸事件」の犯人が鈴木潤巡査(佐藤大樹)であることが明らかになってから、配属された人物ですが、どんな気持ちで任務にあたっていたと思われますか? 「直接的な描写はありませんが、富士山北署内ではタブーとされている『灰川邸事件』について引っかかる部分があって、しっかり捜査した方がいいんじゃないかという刑事としての信念が長谷川にはあると思います。でも、五味さんや川相さんと一緒に動いていて、彼らの人となりも見ているから、事件を触りたくない心情も分かるし、できれば長谷川も言及したくない気持ちもある。ただ、第7話に『彼女(マヤ)は灰川邸事件の生き残りですよね』というセリフがあるんですけど、これは今の状況に対して『このままでいいんですか?』という、長谷川の本音が少し表現できたところだと思います」