佐賀空港の滑走路延長と平行誘導路の一体整備、防衛相「全面的に協力」…陸自オスプレイ配備で知事と面会
陸上自衛隊の輸送機オスプレイを佐賀空港(佐賀市)に配備する計画などを巡り、佐賀県の山口知事は13日、防衛省で中谷防衛相と面会した。山口知事は面会後、報道陣の取材に対し、県が計画する空港の滑走路延長と平行誘導路の整備を一体で進める必要性について言及し、中谷防衛相がこれに理解を示した上で「全面的に協力する」と応じたことを明らかにした。 【写真】佐賀空港の近くで進む新駐屯地の建設工事(佐賀市で)=木佐貫冬星撮影
平行誘導路は、航空機が滑走路の出発点近くまで移動することができるなどの利点があり、運航回数の多い空港では複数設置されている場合もあるが、現在の佐賀空港には設置されていない。県などによると、駐屯地は2025年7月におおむね完成し、自衛隊機の離着陸回数は年間約1万7000回を見込む。
県が今年2月に策定した「佐賀空港がめざす将来像2024」では、33年度までに滑走路を現行の2000メートルから2500メートルに延長して供用を開始することや、平行誘導路の整備に取り組むことを明記した。
これに先立つ1月下旬、副知事と防衛省大臣官房審議官の間で、同省が平行誘導路の整備に対して財政的な負担に応じることや、滑走路延長計画の実現に向けて協力することを文書で確認したことが、読売新聞の情報公開請求などで明らかとなっている。
面会は非公開で約20分間行われた。終了後、取材に応じた山口知事は「平行誘導路(の整備)は防衛省のメリットも大きい。これからさらに具体的に話が進んでいくと思う」と述べた。