北半球の広範囲でオーロラ観測、滅多に出現しないメキシコでも 20年で最大規模の磁気嵐で
過去20年で最大規模の磁気嵐が発生し、週末に北半球の広範囲でオーロラが観測された。オーロラはロシアや米国だけでなく、ラテンアメリカの一部やめったに観測することのないメキシコでも見ることができた。 米海洋大気庁は「極端な」現象だと述べ、磁気嵐によって無線やGPS、衛星通信に障害が起こる可能性があると11日に警告した。 しかし、ドイツのゲッチンゲン大学の天体物理学者であるフォルカー・ボトマー氏は、今回の磁気嵐は強力ではあるが、重大な混乱を引き起こすほどではないと指摘した。 ゲッチンゲン大学(天体物理学) フォルカー・ボトマー氏 「極端な嵐の結果、技術、インフラ、通信、ナビゲーションシステムなどに多くの問題が発生する可能性がある。しかし今回の磁気嵐は、深刻な被害を心配しなければならないほどの極端なものではなかった」 だが実業家のイーロン・マスク氏率いる衛星インターネット事業、スターリンクは11日、サービスが低下する可能性を発表。これより前、マスク氏はスターリンクの衛星が大きな圧力を受けているものの持ちこたえているとの見解を、Xで示していた。 磁気嵐は、太陽のコロナからのプラズマと磁場の爆発が地球に向けられたときに起きる。米海洋大気庁によると、この磁気嵐は12日まで続く見通し。