富山第一、逆転で 京都橘を撃破 3回戦へ
第102回全国高校サッカー選手権は2回戦が31日に行われ、富山第一(富山)と京都橘(京都)が対戦した。 【フォトギャラリー】富山第一 vs 京都橘 富山第一と京都橘の一戦は、両校の戦術とプレイスタイルの差が際立つ一戦で、戦略の妙と個々の技術が光る瞬間が繰り広げられた。この試合は、攻守の切り替えが速く、両校がそれぞれの強みを最大限に発揮し、サッカーの醍醐味を存分に味わわせてくれる試合となった。 富山第一は1-5-2-3、京都橘は1-4-4-2の布陣でスタート。序盤は、両校ともにロングボールを前線に送り、相手陣内への侵入を試みる時間が続く。徐々に京都橘がFW10宮地陸翔のキープ力とFW7西川桂太の抜け出しを生かして、主導権を握ると15分にロングスローから先制点を奪う。京都橘はさらにサイドのスペースをドリブルで押し込みチャンスを作り出す。富山第一も粘り強い守備で対応すると、MF10稲垣禅太郎を起点とした配球やDFラインからのロングフィードにより左サイドから攻撃の機会を作り出す。しかし京都橘もDF4池戸柊宇の高さあるのヘディングやGK1中浦悠大の安定したセービングで得点は与えず、奪ってからは縦に早い攻撃を仕掛け、相手にペースを許さず前半を終える。 後半に入るとボールの保持率を高める京都橘に対し、富山第一は守備時に中盤のサイドのスペースを埋めることで安定を図る。富山第一は51分、ビルドアップから相手陣内に侵入すると、クロスからFW20谷保健太のヘディングで同点に追いつく。富山第一は選手交代により1-4-3-3に布陣を変更し、中盤を厚くする。 両校追加点を狙い、攻守の切り替えが早い展開となる中、PKを獲得した富山第一が逆転に成功する。追いつきたい京都橘はロングボールとロングスローで相手ゴールに迫るが、富山第一のゴール前での体を張った守備の前に得点は奪えず試合終了。両校が特徴を発揮し、力を尽くし戦ったゲームであった。3回戦は2024年1月2日に行われ、富山第一は佐賀東(佐賀)と対戦する。 (文・写真=池田鉄平)