非常に強い台風10号、28日の欠航160便超 九州各地影響、29日は139便
気象庁によると、非常に強い台風10号は8月28日午前11時の時点で、鹿児島県屋久島の南南西約110キロを、ゆっくりした速さで北北西へ進んでいる。航空各社では、28日から30日朝にかけて九州各地の発着便を中心に欠航などの影響が出ている。 28日の国内線は、日本航空(JAL/JL、9201)では奄美群島や鹿児島、宮崎を発着する便を中心に112便、全日本空輸(ANA/NH)が九州各地を発着する28便の2社合わせて140便が欠航。スカイマーク(SKY/BC、9204)とソラシドエア(SNJ/6J)、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の3社を合わせると、28日は国内線と国際線計164便が欠航する。 29日は、九州各地の発着便を中心にJALとANAの2社合わせて139便が欠航し、6700人以上に影響が及ぶ見込み。 そのほかの航空会社でも、九州方面の発着便を中心に欠航や遅延などの影響が出る可能性がある。 28日午前11時の時点で、台風10号の中心気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、中心から半径110キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。28日は発達しながら北上し、29日にかけて九州南部に非常に強い勢力で接近する見込み。その後、台風は九州に上陸するおそれがある。 ◆JAL JALでは、28日の国内線は奄美群島の離島や鹿児島、宮崎の発着便を中心に計112便の欠航が決定。4233人に影響が出る見通し。 28日の国際線は、これまでの発表から変わらず、関西-バンコク線(JL727/728)、関西-上海(浦東)線(JL891/894)、中部-上海(浦東)線(JL883/884)の3路線6便の欠航が決定。427人に影響が出る見込み。 29日の国内線は、鹿児島と奄美など県内離島を結ぶ路線を中心に計60便が欠航。2363人に影響が生じる見通し。 30日の国内線は、但馬・隠岐・岡山・出雲・広島・山口宇部・徳島・高松・高知・松山・福岡・北九州・大分・長崎・熊本・宮崎・鹿児島・種子島・屋久島の発着便に、影響が懸念されるとしている。 JALでは、台風10号関連の運航情報を28日午後1時ごろに更新予定。台風10号の影響が見込まれる対象便については、実際の運航状況に関わらず、手数料を徴収せずに搭乗予定便の変更や払い戻しに応じる。 ◆ANA ANAでは、28日の国内線は羽田午後7時20分発宮崎行きなど、鹿児島・宮崎・福岡・長崎・佐賀・大分・熊本を発着する計28便の欠航が決定。約1390人に影響が出る見込み。 29日の国内線は、鹿児島・宮崎・福岡・長崎・福江・対馬・佐賀・大分・熊本を発着する計79便の欠航が決定。約4350人に影響が及ぶ見通し。 30日の国内線は、鹿児島午前8時発の羽田行きNH620便など、宮崎・鹿児島・長崎を出発する一部便の欠航が決定。計5便が欠航し、約420人に影響が生じる見込み。また、伊丹・関西・神戸・中部・鳥取・米子・萩 石見・岡山・広島・岩国・山口宇部・徳島・高松・高知・松山・福岡・佐賀・大分・熊本・対馬・五島福江の発着便にも、影響が出る可能性があるとしている。 31日の国内線は、伊丹・関西・神戸・中部・新潟・能登・富山・小松・鳥取・米子・萩 石見・岡山・広島・岩国・山口宇部・徳島・高松・高知・松山の発着便に、影響が出る可能性があるとしている。 国際線は、30日以降の関空発着便に運航への影響が懸念されるとしている。 ANAでは、台風10号関連の運航情報を28日午後1時ごろに更新予定。台風10号の影響が見込まれる対象便については、実際の運航状況に関わらず、手数料を徴収せずに搭乗予定便の変更や払い戻しに応じる。 ◆スカイマーク スカイマークでは、28日は鹿児島-奄美大島線2往復4便と神戸発鹿児島行きBC137便の計5便が欠航し、約650人に影響が出る見込み。29日から30日は、福岡など九州各地の空港が天候調査の対象となっている。 ◆ソラシドエア ソラシドエアでは、28日は羽田午後7時15分発の宮崎行き6J65便、中部発宮崎行き6J109便、那覇発鹿児島行き6J86便の計3便が欠航し、約210人に影響が生じる見込み。 ◆ピーチ ピーチでは、28日は奄美・鹿児島・宮崎を発着する国内線10便の欠航が決定。計1530人に影響が及ぶ見通し。 ◆ジェットスター・ジャパン ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)では、29日と30日の九州・四国・関西・中部発着便に影響が生じる可能性があるとしており、28日午前を目安に29日の運航方針を決めるという。 そのほかの航空会社も、最新情報をウェブサイトなどで確認するよう呼びかけている。
Tadayuki YOSHIKAWA