「週末までは来春のことを考えていた」 自力V消滅から逆転優勝の福岡大 西南学院大が連敗→勝てば優勝の最終戦制す 【九州六大学野球】
九州六大学野球の秋季リーグ戦(西日本新聞社など後援)は29日、福岡市の桧原運動公園野球場で第5週第2日の3試合を行い、福岡大が北九大を3―2で破り、7勝3敗で3季連続63度目の優勝を決めた。九州大は西南大に3―2で競り勝ち2連勝。久留米大は九国大を4―3で破った。全日程が終了し、西南大が6勝4敗で2位、九国大が5勝5敗で3位。4勝6敗で3校が並び、得失点差や前季の順位で北九大が4位、久留米大が5位、九州大が6位となった。最優秀選手賞は朝吹拓海投手(2年・神村学園)が2季連続で受賞。福岡大は明治神宮大会出場を懸けた九州大学野球選手権(11月2日から。会場未定)に出場する。 ■卒業から2年、福大同期がプロの1軍舞台で再会2ショット【写真】 1点差の接戦を制して福岡大が3季連続優勝を決めた。第4週終了時点で自力優勝は消滅していた。ところが首位の西南大が連敗。福岡大は勝てば優勝という最終戦で勝ちきった。「週末までは来春のことを考えていた。残り2戦を勝って来年につなげようというだけでした」。堀監督は驚きを隠せなかった。 先発の2年生左腕の楠井(下関商)は6回まで1失点で11奪三振の力投。7回の先頭打者にソロ本塁打で2点目を許して交代したが、優勝が懸かった大一番にも「いつも通り自分の投球をすることだけ考えました」と平常心を保っていた。2番手の久我(2年・福岡大若葉)も3回1安打無失点でリードを守り、今季からリーグ戦で登板する2年生左腕コンビの好投が勝利を呼んだ。 2季連続の最優秀選手賞を獲得した朝吹をはじめ、2年生の戦力が台頭。お互いに刺激し合って力を伸ばした。「2年の投手が成長して頼もしかった」と幸主将(3年・明豊)ら上級生も信頼する。次の舞台は九州大学野球選手権。春秋連続の全国舞台を目指す。(前田泰子)