【試乗】操る楽しさがあるX FORCEは、便利な機能も充実の俊足スクーター!
充実装備も魅力だが、ストレスのない走りのよさも魅力
加速重視のセッティングもあって、トルクは低回転から立ち上がってくる。VVAは6000rpmで高速側に切り替わるが、そこまでのエンジン回転上昇もスムーズで、市街地でストレスのない加速が楽しめる。前後サスは荒れた路面では衝撃が手に伝わってくるが、状態のいい路面ではフラットな乗り心地を提供してくれる。前後ブレーキは制動力に不満はなく、レバー操作に対する制動力の立ち上がりも分かりやすい。 そうした乗りやすさがX FORCEの特徴となっているが、とくに好印象なのがアップハンドルによる操作性のよさだ。ライディングポジションがモタードやトレールバイクに近く、ニーグリップはできないものの、リーンアウトのフォームがとりやすい。車重も軽く、車体の倒し込みもスムーズにできるので、フラットフロアのスクーターでも軽快なコーナリングが楽しめるのだ。「Master of Street Scooter」というX FORCEの開発コンセプトは、収納力の多さ、スマホとの連携機能、車体の取り回しやすさ、加速性に優れたエンジンなど、コミューターとしての高い利便性とスポーツモデルのような軽快な操作性を、高いレベルで両立させていることだろうと思った。
X FORCE【2023年型】主要諸元
・全長×全幅×全高:1895×760×1120mm ・ホイールベース:1340mm ・車重:130kg ・エンジン:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒155cc ・最高出力:15PS/8000rpm ・最大トルク:1.4kgf・m/6500rpm ・燃料タンク容量:6.1L ・変速機:Vベルト式無段/オートマチック ・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク ・タイヤ:F=120/70-13、R=130/70-13 ・価格:39万6000円
小川浩康