北海道・恵庭市遠藤牧場訴訟、市側は一貫して隠ぺいを否定 「めちゃめちゃな主張」原告弁護士は“反論”に批判も
弁護士「反論がめちゃめちゃだ」
弁論の終了後、弁護団らが報告集会を札幌市内で開き、弁護団長を務める船山暁子弁護士や中島哲弁護士らが出席した。 中島弁護士は、「今回、市が本格的な反論を出してきた」としつつ、「でも反論がわれわれの立場からするとめちゃめちゃな主張だった。あまりにも苦し紛れの主張をしている」と話した。 そのうえで、市側は「被告恵庭市障がい福祉課が社会福祉法人の総会について決裁しているのか不明である」と社会福祉法人との関連を準備書面で否定しているが、弁護士らが情報公開請求で開示した決裁文書によると、「令和2年度定期総会の開催について(伺い)」という決裁文書を作成。福祉バス使用申請書にも当該社会福祉法人の名前と、関連する住所が書かれていた。中島弁護士は「どこからどう見ても決裁している」と批判した。 この裁判では並行して、原告側が裁判所側に対し、公費での手話通訳者の配置を求めていた。しかし、「個別具体的に勘案した結果、今回は実施しない」との回答を受けたという。 中島弁護士は「判決の時に配置をまた要請したい。また実際に支援者らに協力いただき、声を上げていくことを繰り返していく。このような積み重ねが大切だと考えており、意義があることだ」と胸を張った。 第6回目の口頭弁論は、11月18日に開かれる予定。
小林 英介