尹大統領の秘蔵っ子・崔相穆副首相が憲法裁判官2人任命…韓国大統領室「権限を逸脱」
大統領権限代行を務める崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政長官が12月31日に国会選出分の憲法裁判官候補者3人のうち2人を任命すると、韓国大統領室は「権限範囲を逸脱している」として遺憾の意を表明した。 【写真】弾劾政局下で旅客機事故に対応する崔相穆副首相は「災害対策本部長」兼任で1人4役
大統領室高官は同日、「『権限代行の代行』が敏感な政治的価値判断をあまりにも一方的に下した」「政治的対立をかえって深める結果を産むことになるだろう」と述べた。大統領室側は崔権限代行に対し、憲法裁判官を任命しないよう建議していたという。 崔権限代行は同日の国務会議(閣議)で、国会が12月26日に選出した3人の憲法裁判官候補者のうち、与野党が合意した2人を憲法裁判官に任命した。これを受けて、憲法裁判所は裁判官「8人体制」に変更された。このため、残り1人の裁判官選任を巡って、韓国政界では攻防が続くものとみられるが、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判を進めるのには問題がないとの見方が出ている。 最大野党・共に民主党は同日、崔権限代行の憲法裁判官2人任命について、「3人とも任命せよ」と圧力を加えた。与党・国民の力も「権限代行の憲法裁判官任命は野党の圧力に屈服したものだ」と強く批判した。 金耿必(キム・ギョンピル)記者