桐光学園がDF青谷舜の駆け引きヘッドで山梨学院をウノゼロ撃破
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 関東2部の第13節が行われ、山梨学院高等学校と対戦した桐光学園が1-0で勝利を収め、勝点を17に伸ばし5位に浮上した。 【フォトギャラリー】桐光学園 vs 山梨学院高等学校 前節の國學院久我山戦をドローで終えた桐光学園は残留圏内を維持するためにも勝ち点3の上積みを図りたい。対する山梨学院も1部昇格を勝ち取るためには、こちらもしっかりと勝ち切って首位のジェフユナイテッド市原・千葉U-18を追走したい。 桐光学園ボールで始まったゲームは開始早々から山梨学院がFW9オノボフランシス日華とFW20 小河原瑛太のスピードを活かし桐光学園DF陣の裏を積極的に狙いチャンスを伺う。これに対し桐光学園はDF2杉野太一とDF4青谷舜のCBがコンビネーション良く対応し決定機を作らせない。 12分、山梨学院は右サイドからの折り返しをゴール前で受けたオノボフランシス日華が左に送ったボールをFW11関塚力登がシュートするがボールは枠を超えてしまう。 守勢にまわっていた桐光学園だったが15分を過ぎた辺りから徐々にボールが動き出すと21分、DF3武山陽介のシュートからCKを得ると、このチャンスをFW11浦上大和がゴール前に走り込んで頭で合わせるもののボールはクロスバーを叩き先制はならず。 すると今度は25分、山梨学院は右サイドを崩したオノボフランシス日華からのクロスをMF6根岸真が頭で合わせるがこちらもポストに嫌われてしまう。その後も双方チャンスを掴むものの互いにゴールを破ることはできず、勝負は後半へ。 後半に入っても試合は一進一退の攻防を続けスコアレスのまま中盤へ。すると23分、桐光学園が左サイドからのCKを獲得。キッカー武山の速いボールがニアへ放たれると青谷が「この試合は勝さん(鈴木勝大監督)にあそこに入って行けと言われていたので、その言葉を信じて飛び込んだら武山が良いボールをくれたので合わせるだけでした」と、マーカーの根岸を振り切り豪快なヘディングでゴールにねじ込み待望の先制点を挙げる。 負けの許されない山梨学院もフレッシュなメンバーを投入しリズムを替えながら反撃を仕掛けるが、桐光学園もMF28米川洋輝、DF29田中智也のダブルボランチが時間を追うごとに機能し高い位置でシャットアウトを繰り返すと、結局このままスコアは動かず、桐光学園がウノゼロで山梨学院に勝利し貴重な勝ち点3を獲得した。 試合後、桐光学園の鈴木監督は「どっちに転んでもおかしくないゲームだったと思います。課題はもちろんありますが山梨学院という素晴らしいチームに粘り強くやってセットプレーから決めていく今年のチームの良さを出せてよかったと思います」と試合を振り返った。続けて「最初、相手の9番(オノボフランシス日華)20番(小河原瑛太)のスプリントは難しいところもありましたが、後ろの選手が時間と共に適用できました。ピンチもありましたがチャンスも活かせて、今日勝ち点3を得たことは誉めてあげたいなと思います」と頑張った選手たちを労った。 見事に決勝ゴールをあげた青谷は「今週の練習は雰囲気が悪くて、前日もなかなか良い準備ができなかったのですが、その中でもみんなモチベーション高く(今朝は)良い顔で出てきました。今日はみんな謎の自信があって…こういう逆境だから勝てるみたいな謎の自信なんですが…(笑)。(杉野)太一との信頼関係がある中で、無失点で勝てたのは良かったです」と笑顔で勝因を語った。自身のゴールについては「(CKの前に)いきなり冷たい風が来たので『何か寒くね?』と(山梨学院の根岸君と)話をしてました。そういうので相手が油断したならそれもアリだと思いますし、普段から相手の選手ともコミュニケーション取りながら駆け引きみたいなことはしています」と山梨学院の根岸との間のエピソードを披露した。 勝った桐光学園は次節、首位のジェフユナイテッド市原・千葉U-18、山梨学院は三菱養和SCユースと対戦する。 (文・写真=西山和広)