河井元法相の買収事件、広島県議の上告棄却…正式裁判受けた現金受領12人全員の有罪が確定
2019年参院選を巡る大規模買収事件で、河井克行・元法相(61)から現金10万円を受け取ったとして、公職選挙法違反(被買収)に問われた広島県議・渡辺典子被告(40)について、最高裁第1小法廷(宮川美津子裁判長)は19日付の決定で、被告側の上告を棄却した。罰金10万円、追徴金10万円とした1審・広島地裁と2審・広島高裁の判決が確定する。確定すれば公民権が5年間停止されて失職する。
この事件で河井元法相から現金を受領したとして正式裁判を受けた広島の地方政治家らは渡辺被告を含めて12人に上るが、今回の決定によって全員の有罪が確定することになり、一連の刑事裁判が終結する。
渡辺被告は読売新聞の取材に、上告棄却の最高裁決定に対して異議を申し立てる方針を明らかにした。「買収資金との認識はなかった。全く納得できず弁護士と話し合い、速やかに対応したい」と語った。