H&M、スウェーデン ヴォヤード社と戦略的パートナーシップを締結 少数株式を取得
ヘネス・アンド・ マウリッツ(H&M)グループが、小売テクノロジープラットフォームを展開するスウェーデンのヴォヤード(Voyado)社と戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。今回の提携に伴い、H&Mグループはヴォヤードの少数株式を取得し戦略的投資を行う。 【写真】H&Mが今年再販した、歴代のゲストデザイナーとのコラボコレクション
ヴォヤードは、スウェーデン・ストックホルムを拠点とするSaaS(Software as a Service)企業。Eコマースの最適化やパーソナライズされた顧客体験の提供、マルチチャネルでのコミュニケーションの合理化など、AIを活用したプラットフォームを通じて小売ブランドのビジネス成長促進を支援するサービスを展開している。近年、ヴォヤードは北欧とベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)で大きな市場シェアを獲得しており、年間35%の成長率を達成している。 H&Mグループは、長年ヴォヤードの顧客であったことから、今回の戦略的投資は「両社のパートナーシップの自然な進化」であると説明。H&Mグループベンチャーズ代表のErik Lagerblad氏は、「ヴォヤードのこれまでの歩みには本当に感心しています。我々は同社のソリューションをグローバルに展開して以降、自社のビジネスに対する大きな変化を目の当たりにしてきました。だからこそ、H&Mグループが投資を通じてパートナーシップを深め、ヴォヤードの将来の成長をさらに支援し、他の企業顧客向けのサービスを強化することは、非常に理に適っています」とコメントしている。 ヴォヤードCEOのErica Sandelin Ekelund氏は、「私たちの野望は、収益性と拡張性を維持しながら、ヴォヤードを北欧で最も愛されるリテールテックの仲間として確立することです。H&Mグループの投資は、当社のプラットフォームをさらに発展させ、ますます国際化する顧客ベースをサポートするための追加的なリソースと専門知識を提供し、既存顧客と新規顧客に利益をもたらすでしょう」と述べた。 今後、H&Mグループはヴォヤードの取締役会には参加しないものの、戦略的議論には積極的に貢献するとしている。