福井のラッパー「MC小法師」さんが新譜 バンド編成のワンマンライブも
福井を中心に活動を展開するラッパー「MC小法師」さんが12月4日、ニューアルバム「NEXT 10」を配信リリースした。(福井経済新聞) 【写真】アルバムのジャケット。「10年間」を意味する英語を含む「仮面ライダーディケイド」への敬愛を込めて仕上げた 新譜は通算4枚目のアルバムで全11曲を収録。17歳で始めたという「アーティスト活動10年の集大成」を掲げ、初めて、フィーチャリングアーティストやプロデューサーを迎えない体制でアルバム制作に挑んだ。 昨年、福井市のフェニックスプラザでワンマンライブを終えた後、マネジャーとの別れなど身辺の環境が一変し落ち込む時期もあったというMC小法師さん。音楽活動をやり切ったとの思いから引退の文字も脳裏をよぎり、当初は「これが最後のアルバムになるかもしれない」という心境でアルバム制作を進めていったという。 「どうせ最後になるなら」と、曲作りや曲調などかねてため込んでいたさまざまなアイデアを投入した。曲作りでは従来あまり手がけていなかったという、書いた曲に詞を当てていく「曲先(きょくせん)」の手法を多用。サウンド面ではトロピカルハウスを想起させる曲調など未経験の世界に挑んだ。 作業を進めていくうちアルバムに向き合う姿勢に変化が生まれた。きっかけは今年1月、「福井から武道館へ」を掲げて始めたノーギャラでの47都道府県ツアー。各地のクラブやライブハウスなど、アウェーのステージに立つことでデビュー当時の心境を思い出したという。 「引退を考えていた時、『まだまだ自分自身が知らない日本がある』ということが頭に浮かび全国を回ることを決めた。イベントはラッパー、バンド、DJなどとの対バン形式で、お客さんからのフレッシュな反応やアーティストとの交流が刺激になった」と振り返る。 各地で感じたライブの熱量に後押しされ、制作当初「ラストワン」だったという仮題を「NEXT 10」に変えた。「自分自身を発奮させる意味と、この先10年の進化を見ていてほしいというメッセージを込めた」。ジャケットのアートワークにもこだわり、子どもの頃から好きだという「仮面ライダー」シリーズへのオマージュを込めた。 曲目には、心境的に沈んでいた時期に作ったという「道の先」「アドバイス」、これまで支えてくれた人たちへの感謝を込めた「ありがとう、ごめんね」などが並ぶ。MC小法師さんは「写真のアルバムのように、さまざまなスナップショットをちりばめた内容になった。ファーストアルバムを作った時のような手応えを感じる、名刺代わりのアルバムに仕上がった」と笑顔を見せる。 リリースに合わせ、12月14日、福井駅西の「ハピリンホール」でバンド編成でのワンマンライブを開催する。ライブを前に、「以前からのリスナーの人にも、FM福井の番組でしか私のことを知らない人にも、新たな私の一面を知ってもらえるきっかけになるのでは」と話す。 ライブは18時開演。料金は、前売り=4,000円、当日=5,000円、学生=3,000円。当日はクリスマスにちなんだステージ演出を行う予定で、ドレスコードとして赤い服や赤い小物などの着用を来場者に呼びかける。 アルバムは2,444円。iTunes Storeで販売するほか、Apple MusicとSpotifyでサブスクリプション配信する。
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