クリミア攻撃拡大へ ロシア拠点、橋も再び標的か
【キーウ共同】ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は約4カ月続く反転攻勢を巡り、ロシア占領下のウクライナ南部クリミア半島への攻撃を拡大する考えを明らかにした。11日までに首都キーウ(キエフ)で共同通信と単独会見した。ロシア軍が前線に兵員や武器を送り込む主要拠点クリミアに打撃を加え、戦局を有利に運ぶ狙い。ロシア本土とつなぐクリミア橋を再攻撃する可能性も示唆した。 【写真】クリミア橋爆破 クリミア橋から上がる炎と煙=2022年10月
ポドリャク氏はゼレンスキー大統領の最側近。戦略的要衝のクリミアを巡る両軍の攻防が一層激化しそうだ。 ウクライナは南部ザポロジエ方面で部隊をアゾフ海に向けて南進させ、ロシア西部からクリミアにつながる陸路を遮断する作戦を進めている。ポドリャク氏は同作戦と並行して、クリミアにあるロシア軍の防空システムや倉庫などの兵たん拠点、ロシア黒海艦隊に対して、長射程ミサイルなどによる攻撃を強化する考えを明らかにした。 南進作戦とクリミア攻撃が成果を上げれば「多くのロシア部隊への補給が滞り、兵力の30~40%を、そぎ落とすことができる」と指摘した。