インターハイで見逃せないDF&ボランチ8人「会場を沸かせるロングスロー」や「世代屈指のボールハンター」ほかを紹介
大谷湊斗 (おおたに・みなと/昌平/MF/3年/168cm、62kg) 元日本代表FWの玉田圭司監督が率いる注目校の主将は、今春U-17日本高校選抜の活動でもキャプテンマークを巻いた実力派のボランチだ。ボールスキルの高さは世代トップクラス。指揮官も認める個性の持ち主は、今季プレミアリーグEASTの強豪相手でも全くボールを失わずに、そのドリブルを駆使して攻撃をコントロールしている。 小柄だが、空中戦で強さを発揮し、セカンドボールの回収力も非常に高い。今年はハイパフォーマンスを続けている印象だが、「やっぱりいいプレーだけじゃ終われないんで」と、求めるのはゴールやアシストだ。昌平は過去4度出場したインターハイで3度の3位。結果を残し、昌平と玉田監督に初のビッグタイトルをもたらす。
峯野倖 (みねの・こう/市立船橋/MF/3年/166cm、62kg) 世代を代表するボールハンターだ。名門校のボランチは1年時にU-16日本代表に選出され、2年時のインターハイでは優秀選手に選出。豊富な運動量と危機察知能力の高さによってピッチのいたるところに現れて相手ボールを刈り取り、セカンドボールを回収する。 今年はドリブルで相手の逆を突く回数が増加。プレミアリーグEAST前期最終戦の尚志戦ではミドル弾を決め、練習の成果を発揮した。1年生夏から2年生春にかけての約9カ月間は脳震盪によって活躍する機会を奪われ、昨年度の選手権も国立で戦う仲間の姿をスタンドから観戦。今回のインターハイでは「攻撃でも、守備でも、違いを見せられるように頑張っていきます」と語る。これまでの悔しさを晴らし、市船を10度目のインターハイ優勝へ導く。
嶋本悠大 (しまもと・ゆうだい/大津/MF/3年/180cm、67kg) 今シーズン最強の高体連チームとの呼び声が多い大津高のなかでも、ひと際目立つ存在感。インターハイに出場するボランチのなかで、指折りの選手であるのは間違いない。持ち味は高いテクニックと的確な判断を駆使したゲームメーク。「ボールに触ることが自分の良いところだと思う」と話すとおり、周囲とのパス交換や持ち運びでうまく相手を引きつけながら、味方を使って試合のリズムを作る。 「10番を背負わせてもらっているので責任感はある」と意気込む今年はゴールへの積極性も高まり、相手にとってより怖い選手になっている。すでに複数のJクラブの練習に参加し、本人も高卒でのプロ入りを意識している。進路をつかみ取るためにも、今夏の大暴れは不可欠だ。
森田将義、吉田太郎●文 text by Morita Masayoshi,Yoshida Taro