【シンザン記念】前走「新馬」「1勝クラス」が好走傾向 複数好データに合致のアクルクスに注目
面白いのは前走「1400mの1勝クラス」
出走を確定させている実績馬は、タイセイカレントやマイネルチケットといった重賞2着馬たち。これなら1勝馬たちにも十分チャンスがある。今年も人気が割れ、比較が難しい一戦になりそうだ。 前走クラス別成績では、前記の「1戦1勝組」にあたる前走新馬が【3-2-0-15】勝率15.0%、複勝率25.0%。前走未勝利が【1-2-3-26】勝率3.1%、複勝率18.8%と高くなく、初勝利後の馬を狙うなら、まずは新馬勝ちに注目しよう。 中京開催時のデータでは前走からの距離変化が良いと書いたが、新馬組に限ると前走1600mが【3-1-0-7】勝率27.3%、複勝率36.4%となっており、同距離組が良い。ちなみに、距離延長は【0-0-0-8】と振るわない。 中京開催時の3年間でも、前走1600mの新馬組【1-0-0-3】に対し、1400m【0-0-0-2】とデータ通り。2023年のライトクオンタムが東京芝1600m新馬から連勝した。左回りという点まで共通で、極力舞台変化がないことがポイントとなる。 同距離でも、右回りの新馬だと【0-0-0-2】。京都マイルで新馬を勝ったリラエンブレムは左回りでも力を出せるか。 次いで好走率が高い前走1勝クラス【4-4-2-32】勝率9.5%、複勝率23.8%についても、距離変化を確認する。 こちらは前走1600m【2-3-1-14】(勝率10.0%、複勝率30.0%)の一方、前走1600m未満【2-1-1-16】勝率10.0%、複勝率20.0%。同距離と距離延長がほぼ互角となっている。 中京開催3年間では、前走1400m【2-1-0-5】(勝率25.0%、複勝率37.5%)に対して前走1600m【0-1-0-3】(複勝率25.0%)と延長組が優位。1400m戦の秋明菊賞5着アクルクスは距離が延びて追走に余裕が出そうで、チャンスだ。 前走重賞組は【2-2-5-26】勝率5.7%、複勝率25.7%で3着馬の半数はここから。馬券を組み立てる際、前走新馬や1勝クラス組に気をとられ、軽く扱ってしまうと当たらない。 間隔がつまる朝日杯FS組は【0-1-3-11】複勝率26.7%で、それ以外のマイル重賞組は【1-1-1-7】同30.0%。京王杯2歳S2着マイネルチケットは人気になるだろうが、朝日杯FS15着のタイセイカレント、アルテミスS5着マイエレメントもデータ上、注目しよう。 ただし、中京開催時の3年では前走重賞組も【0-0-2-7】複勝率22.2%と少しトーンダウンする。重賞経由組より新馬や1勝クラスなど、下のクラスからここに挑む馬を積極的に狙いたい。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『アイドルホース列伝 超 1949-2024』(星海社新書)に寄稿。
勝木 淳