レザーは食用牛を捨てるところなく使う副産物! ベントレーがサステナブルなレザーを推進する国際的NGO「レザー・ナチュラリー」に加盟した理由とは
自動車メーカー初、ベントレーがレザーの世界的団体「レザー・ナチュラリー」加盟
ベントレーは責任ある循環型経済を支える天然副産物としてのレザーを推進する国際的なNGO組織「レザー・ナチュラリー」に、自動車メーカーとして初めて加盟したことを発表しました。ベントレーは、完全オーガニックレザーオプションを導入した最初の自動車メーカーであり、2021年にはレザーワーキンググループにも加盟しています。今回ベントレーが新たにこの「レザー・ナチュラリー」に加盟した背景を見ていきましょう。 【画像】自動車メーカー初!「レザー・ナチュラリー」に加盟したベントレーを見る(6枚)
持続可能なラグジュアリーモビリティのグローバルリーダーへ向けた取り組み
ベントレーモーターズは、持続可能な皮革産業の世界的な代弁者である「レザー・ナチュラリー(Leather Naturally)」で最初の自動車メーカーメンバーとなったことを発表した。この国際的な非政府組織(NGO)は、責任ある循環型経済の自然な副産物として、認証され、適切に調達された皮革の使用を促進することを目的としている。 レザー・ナチュラリーとの新たなパートナーシップは、ベントレーによる最新の環境イニシアティブであり、持続可能なラグジュアリーモビリティのグローバルリーダーになるというビヨンド100戦略へのブランドの継続的なコミットメントを強調するものである。2021年、ベントレーは、皮革産業における責任あるビジネス慣行と環境コンプライアンスを推進する「レザー・ワーキング・グループ」に自動車業界として初めて加盟した。 次のステップとして、オリーブオイル産業の有機副産物を使用した持続可能な皮革なめし工程を採用する、初の持続可能な皮革オプションを顧客に導入した。この革はオリーブ工場の廃水を利用し、有害な重金属、ミネラル、アルデヒドを含まないなめし剤を使用して生産される。 ベントレーモーターズのレザーおよびカラー開発担当テクニカルエキスパートである、マロ・スタング氏は次のように語る。 「レザーは時代を超越した高級素材であり、ハンドクラフトのベントレーのインテリアにエレガンス、耐久性、品質を常にもたらしてしてきました。そして数十年にわたる豊かな歴史があり、常に様々なテストを繰り返してきました。最新のサステナブルレザーを採用することで、お客様にはさらに幅広い選択肢を提供できるようになり、業界をリードするビヨンド100戦略をさらに後押しすることになります」 国際的なNGOであるレザー・ナチュラリーは、幅広い業界からなるグローバルなメンバーで構成されており、他の用途がなければ破棄されてしまう食品産業の副産物である皮革から作られたレザーに焦点を当てた教育・宣伝活動を行い、責任ある循環型経済を支援している。 AMWノミカタ ベントレーはこれまでもインテリアで使用されるレザーは雄の食用牛の副産物である革を利用していると説明してきた。今回の「レザー・ナチュラリー」への加盟は、第三者機関に加盟し、きちんとこれまでの、そしてこれからのベントレーのレザーに対する取り組みを評価してほしいという思惑があるのだと思う。 ベントレーでは1台のクルマを作るのに10頭以上の牛の革を使用する。大量に使用するからこそ、有害物質を排出しないなめし方法や食用牛の「副産物」であるレザーの利用が求められる。今後はきっとレザーに代わる新たなサステナブルな素材も出てくると思うが、最小限の環境負荷でベントレーの美しくラグジュアリーなレザーインテリアを選択肢として残してほしいものである。
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