球宴落選は坂本勇人に追い風になるか

　巨人が2日の中日戦（松本）に1―2で惜敗。あと一打が出ずに接戦を落とし、勝率5割に逆戻りした。試合前には「マイナビオールスターゲーム2024」（23日＝エスコン、24日＝神宮）のファン投票の結果が発表され、球宴常連の坂本勇人内野手（35）は三塁手部門で落選。G党の間で落胆の声も広がる一方で、チーム内からは安堵の声も聞かれている。 【写真】二軍再調整の坂本勇人「正解が見つかってない」 　好投手を攻めあぐねた。中日先発・小笠原から2回に若林の適時打で1点を先制したものの、5回に山崎伊が福永に痛恨の2ランを被弾。逆転負けを喫した阿部監督は、7回2失点と粘投した右腕について「いや、もう責められませんね。ナイスピッチングだったと思う」と肩を持った。 　7年ぶりの開催となった松本の地に姿こそなかったが、この日のチームの話題の中心は不振によって二軍調整中の坂本だった。これまで球宴にファン＆選手間投票で14度選出されたが、今年のファン投票では三塁部門でヤクルト・村上（96万9965票）に大差をつけられて2位（37万7344票）。監督推薦や選手間投票はこれからとはいえ、球宴出場の可能性は限りなく低くなった。 　22、23年は遊撃手部門で選出されながらもコンディション不良などが重なって辞退しており、ファンから3年ぶりの出場に期待を寄せられていたが…。ただ、チーム内からは坂本が選出されなかったことで安心感も広がった。 　あるチーム関係者は「これまで坂本はレギュラーシーズンだけじゃなく、球宴も出続けるフル回転の働きを見せてきた。年齢や状況を考えても今回『球宴休み』をもらえたことは後半戦に向けてかなり大きいはず。ファンの方は残念かもしれないけど、ホッとした部分はありますよね」と本音を吐露。さらには「〝混セ〟を制する中で坂本の復活は不可欠。この期間を有効に使えたら」と期待も込めた。 　球宴出場の栄誉こそ取り逃したが、つかの間の猶予を得られたことは背番号6復活への追い風となるかもしれない。