巨人で今季0勝7敗も…他球団が「エースになれる素材」高評価の右腕は
かつて背番号31を背負った右腕
先発だけでなく、救援でも大事な役割を担っている。8月23日の中日戦(東京ドーム)では、2点ビハインドの7回から登板したが、二死三塁から細川成也に右前適時打を浴びると、宇佐見真吾に左中間2ランを被弾。制球が甘く2回3失点と試合の流れを引き寄せる投球ができなかった。 赤星の背番号「31」をつけていた水野雄仁(現巨人スカウト部長)は、現役時代に先発、救援でフル回転している。プロ4年目の1987年は先発で16試合、中継ぎで8試合登板して10勝4敗、防御率2.61をマーク。王貞治監督(現ソフトバンク球団会長)就任4年目で初のリーグ優勝に大きく貢献した。 水野氏は22年6月に週刊ベースボールのインタビューでこう語っている。 「私自身もかつてはドラフト1位で指名されてプロの世界に飛び込みました。ドラフト1位のプレッシャーはもちろんありましたが、それでも何とか一軍でそれなりに活躍することはできた。でも、そうではない選手もいる。私はスカウトの仕事を始めてからまだ日が浅いですが、20年、30年とスカウトをやられている方たちは、一軍に上がることなく消えていった選手たちもたくさん担当してきたはずですし、ツラい思いもしてきたはずです。担当した選手を球団が指名すれば、スカウトは半ば親のようなものですから。だからこそ、担当した選手の活躍が大きな喜びになるのだと思います」 赤星は殻を破り、巨人に不可欠な投手になれるか。与えられた役割でリーグ優勝に導く活躍を見せれば、選手としての価値が一気に上がることは間違いない。 写真=BBM
週刊ベースボール