【ソフトバンク】「良くなったけど、どう変わったの」 引退・和田毅が尾形崇斗に与えた確信
大先輩から得たものとは──。ソフトバンクの尾形崇斗投手(25)が、6日に現役を引退した和田毅投手(43)との会話から得た〝確信〟を明かした。 今季12試合に登板し、2勝0敗、防御率2・31の成績を残した7年目右腕。日本シリーズではチーム最多の4試合に登板し第4戦では失点を喫したが、残りの3試合は無失点に抑えるなど「覚醒の兆し」を見せたシーズンだった。そんな右腕は和田の現役引退について「寂しい思いが一番ある」とポツリ。その上で、力強く思いのたけを打ち明けた。 「和田さんが引退して、これから自分たちがどうしていくという時に、あの背中を忘れることなく、自分たちがチームにとって和田さんのような存在になれるように、一人ひとりが取り組んでいく必要がある。そうやってチームはどんどん強くなっていくので。すごく大きかったですよ、見える背中って。それを自分たちは忘れずに」と自らに言い聞かせるように話した。 印象的な会話がある。日本シリーズの試合前練習中、和田から話しかけられ「今年すごく良くなったけど、どう変わったの」と尋ねられた。 若き右腕はマウンド上で心のブレをなくす「マインドセット」など今季、自身が向き合ってきた取り組みを伝えた。すると、ベテラン左腕からはこんな反応が返ってきたという。 「『やっぱりそうだよね』って。『みんなそこに気づくまでに時間がかかるけど、そもそも気づかない人もいる。でも、尾形はそこに気づいた。そのことがすごく大きい』と言われて、じゃあ自分の今取り組んでることは間違ってないんだなって。自分の中で安心じゃないですけど、ひとつステップアップしたんだな、そこの仲間入りをするための一歩を踏み出したんだなと思えたので。最後にすごく真剣な話、心の話を和田さんとできて、すごくよかった」 すでに来季へ向けてのトレーニングを開始している尾形。大先輩が太鼓判を押してくれた「成長過程の道」を今後もまい進し、さらなる飛躍を誓う。
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