日本三大神滝の布引滝を越えて、1000万ドルの夜景が広がる「摩耶山」頂上へ
一般登山道からマイナールートへ
布引滝、布引ダムあたりは、ハーブ園と合わせて散策を楽しむ観光客の姿も多く見られますが、その先あたりでようやく登山道っぽくなってきます。ダムの上流にあたる川沿いの道からは、「トエンティクロス」と呼ばれている生田川本流沿いの道、再度山方面への道、摩耶山へ続く全山縦走路と、多くの登山道の交差点のような場所になっています。 登山道が複雑に入り組んでいるため、道迷いが多いのが六甲山の特徴のひとつで、メジャーなコースから知らず知らずのうちにマイナールートへ入り込んでしまうことによって起きる遭難事例も少なくありません。 トエンティクロス、摩耶山へ続く全山縦走路は通る人が非常に多いメジャールートなのですが、これから遡行する地蔵谷は、ちょっと忘れられたようなマイナールート。登山地図にも、「道迷いに注意」と書かれています。 今回は、登頂後に夜景を眺めつつ夕涼みを楽しもうという計画なので、スタートは午後。最近お気に入りでいつも履いている「サーチンヒップウォーク」でジャブジャブ行きます。 六甲山の谷は、砂防堰堤が多いため、素直に遡行できないパートが多いのですが、ここ地蔵谷は、堰堤と堰堤の間に、ほどよく登れる楽しい小滝が連続。大雨の後以外は水量もあまり多くないので、わりと気軽に水とたわむれることができるのです。沢筋は影も多く、足を水に浸けていると猛暑の下界がうそのように涼しいです。
根岸真理