南部のサイエンスパーク整備プロジェクト始動 「高雄が夢の都市になる」/台湾
(高雄中央社)南部でサイエンスパークの整備やインフラの強化を推進する政府の「南台湾シリコンバレープログラム」(大南方新矽谷推動方案)が3日、正式に始動した。国家発展委員会の劉鏡清(りゅうきょうせい)主任委員(大臣に相当)は同日、米・半導体大手のエヌビディアや電子機器製造大手の鴻海(ホンハイ)精密工業との連携の下で、南部・高雄市がソフトウエアとハードウエアを融合させた夢の都市になると語った。 この日高雄市で開かれた会合に出席した劉主任委員は、同プログラムに交通インフラ強化の内容が含まれていることに言及。現状では高雄空港を発着する旅客機の多くは小型機だとしながらも、実際にはボーイング777型機のような大型機の運用が可能だとし、大型機を使ったツアーの誘致を進め、北部・桃園市の桃園国際空港との二大空港化を目指したいと語った。 また鴻海の劉揚偉董事長(会長)は高雄での投資計画について、スマートマニュファクチャリングやスマート電気自動車(EV)、スマートシティーの分野に重点を置くとし、ソフトウエア研究開発センターやスーパーコンピューターセンター、EVバス製造工場などを設置すると述べた。 エヌビディアの邱麗孟副社長兼台湾地区総経理(社長)は、高雄のベイエリアに鴻海と協力したコンピューターセンターを建設中で、2026年に完成予定だと説明。人工知能(AI)産業を発展させるインフラを強化するとし、高雄を台湾初の主権型AI都市にさせたいと意欲を示した。 (林巧璉/編集:齊藤啓介)