袴田巌さん再審 26日午後判決 証拠のねつ造有無に踏み込むか(静岡地方裁判所)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
58年前の一家4人殺害事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=やり直しの裁判は、26日午後、判決が言い渡され、無罪となる可能性が高くなっています。 裁判所から中継です、伊藤さん。 (伊藤薫平アナウンサー) 午後2時の判決公判まで2時間余りとなりました、静岡地裁前です。午前中は、40の傍聴券を求めておよそ500人が列を作りました。今回で16回目の後半となりますが、その中で最多だということです。 袴田巌さんは1966年、旧清水市でみそ会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定しましたが、2023年、東京高裁が裁判のやり直しを認め静岡地裁で15回の再審公判が開かれました。 最大の争点は、事件から1年2か月後に見つかり犯行着衣とされる「5点の衣類」についた血痕の「赤み」です。 弁護側は、長期間、みそ漬けされた衣類に血痕の「赤み」が残ることはあり得ず「捜査機関により証拠がねつ造された」と無罪を主張しています。 一方、検察側は「赤みが残ることはある」ねつ造については「実行不可能な空論」と主張し袴田さんに死刑を求刑しました。 長い拘禁生活で精神をむしばまれた袴田さんに代わり裁判に出廷する姉のひで子さんが、26日朝、心境を述べました。 (袴田巌さんの姉・ひで子さん) 「もちろん無罪を期待しております。巌は、もう起きて食事を済ましてくつろいでいました。静岡に行ってくるよ、晩に帰ってくるよと言ったら「はい」と言っていました。58年闘ったから、いい加減にしてもらいたいと思っています」 証拠のねつ造についてどこまで踏み込むか裁判所の判断が注目されます。再審の判決は、26日午後2時から静岡地裁で言い渡されます。