どんな場面でも投げこなすタフで最強の便利屋 藤嶋健人の矜持
『ホームランと盗塁いつかやりたい』究極のユーティリティ、真の野望は…
そんな藤嶋投手の"最強の便利屋"という称号に相応しい活躍が見られたのは、7月13日のタイガース戦。先発の涌井秀章投手が2回で降板するという緊急事態に見舞われた。4番手でマウンドに上がって追加点のピンチを切り抜けて、5年ぶりとなる打席にも立った。藤嶋投手は高校通算49ホーマーとドラフト時に野手指名を検討する球団もあるほどの強打者であり、期待が高まった。ブランクがあってもやはり才能か、しっかりとヒットを打って得点をもぎ取った。 藤嶋投手「プロ初打点だったので嬉しいですよね、プロで一個記録が付くってことは。あと、ホームランと盗塁、いつかやりたいなと思っています笑」 投打にわたる活躍で、ドラゴンズを勝利に導いたのは藤嶋健人だった。 藤嶋投手「なかなか打席に立てる機会はないので、もちろんピッチングの方で無失点におさえられたのが一番仕事はできたとは思いますけど。まぁ、ヒットはたまたまです、オマケでついてきたようなもの。でも、自分の仕事ができて良かったです。」 やはり、ピッチングが本職だという仕事人のプライドを感じさせる。与えられた仕事をしっかりとこなしつつも、静かに心の中の炎を燃やすような熱を感じた。そんな中継ぎとしての目標やチームとしての野望をこう語った。 藤嶋投手「中継ぎをやっていくんだったら、7・8・9回のどこかで投げたいという気持ちは心の奥底にはあります。入団して8年目になりますけど、Aクラスには1回しか行ったことがないので僕がいる間にどうしても優勝したいなっていう気持ちはあります。」 便利屋と言ってもただどこでも投げるというわけではなく、状況に合わせたピッチングで試合をつくっていくことができる稀有な能力のある投手だ。それゆえ替え難いものではあるが中継ぎのユーティリティとして培った経験は、今後のチーム内のどの役割でも輝けるポテンシャルを感じる。チームに対して献身的とも言える投球で支えてきた藤嶋投手が、一段と輝けるのはAクラスや優勝争いの機会だろう。来シーズンこそはそんな場面で輝いている藤嶋投手の姿が見たい!頑張れドラゴンズ!頑張れ藤嶋投手! 澤村桃
CBCテレビ