【ソフトバンク】小久保監督「100倍難しい」王会長の金言胸に「最大目標は連覇」/インタビュー
<新春インタビュー> ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が、新春インタビューでリーグ連覇に挑む覚悟をにじませた。現役時代は00年に初めてリーグ連覇を経験。当時監督だった王貞治球団会長(84)の金言を胸に大目標への決意を語った。リーグ連覇、そしてその先に待つ悲願の日本一に向けて指揮官が語り尽くした。(聞き手=佐藤究) ◇ ◇ ◇ -連覇のかかる今季は追われる立場になる 「当然そう。とにかく最大の目標は連覇。日本一を逃した悔しさはありますが、まずは連覇っていうところを、チームの中で持ちながらスタートしています。最初に来る目標は絶対に連覇なので。昨シーズン中に関してはそこまでヒリヒリするゲーム差にならなかった。昨年みたいな感じでは思っていない。あとは昨年までは(3連覇中の)オリックスを倒せって5球団が(思っていたけれど)、今度はホークスを倒せっていうところ」 -他球団からの圧力は感じる 「ソフトバンクになって優勝、2位からの日本一を含めて多いチーム。常にそういうチームの対象ではある。パ・リーグで昨シーズンあれだけのゲーム差(2位日本ハムに13・5差)を離して、勝つともっとそう思われるのは当たり前だと思いますね」 -ホークス現役時代は99年ダイエー初優勝、00年に初めて連覇を経験 「(当時の)王監督が『初優勝よりも、100倍難しい連覇』って言ってた。初優勝の時って異様な1999年だった。異様な…って言うんですかね、お祭りムードだったんで。それを戒めるために最初のミーティングで言われたと思うので。とにかく『絶対、慢心するなよ』っていうことを。(今の)ホークスの選手は4年ぶりの優勝ではありますけど、もともと勝っているチーム。慢心とか、そこまで心配はしていないですね」 -絶対的正捕手だった甲斐が巨人へFA移籍 「守りを中心にしての野球っていう点で、キャッチャーの甲斐のあとっていうのは、これは一番(重要)」 -昨季は海野が51試合に出場、今年の期待は 「僕の仕事は世界一を目指す球団でありなさいっていうミッションの中の監督。甲斐がいなくなった途端、弱くなったっていうことは僕の仕事としてはできていないことになる。当然、リスクマネジメントとして次のキャッチャーは経験させないといけないっていう中で30試合以上キャッチャー海野をやらせた。ブロッキング、スロー(イング)は甲斐の数字とほとんど一緒やった。あとは嶺井も、谷川原も」 -昨年から捕手一本に挑戦した谷川原にも期待 「後半(1軍に)呼んだ時に、明らかに良くなっていたので。彼の中では優勝争いの時に1軍に呼ばれなかったのは不満だったと思いますけど、野球人生を考えれば『いい1年だった』って言える年になったと思います。『キャッチャー一本でいくんだ』っていうようなスイッチが入る年になったと思います。足は速いし、ブロッキングとスローさえやってくれれば、十分使えます。めちゃめちゃチャンスはあると思います」 -捕手育成は難しい 「海野は2軍の時に(当時2軍監督で)一緒にやってきて、チーム評価『5番や』って言ったんですけど、そっから2番まで上がってきていたので。年間を通している人(甲斐)がいなくなって初めてそれ(難しい)を感じる。いなくなって、そういうふうに思わないように仕込みはしますけど。実際に、いなくなってどう感じるかはその時になってみないと分からない」