台風3号、勢力弱めながら中国方面へ 台湾本島が強風域から抜けるのは今夜ごろか
(台北中央社)25日午前0時ごろに北東部・宜蘭県に上陸した中度台風(台湾基準)台風3号は、同4時20分ごろに北部・桃園市から台湾本島の西の海上に抜け、勢力をわずかに弱めながら中国福建省方面へ向かっている。交通部中央気象署(気象庁)は、同日夕方から深夜までに台湾本島全域が風速13.9メートル以上の強風域から抜ける見通しを示している。 気象署によると、台風3号は午後1時現在、離島・馬祖の南約130キロの海上を時速約11キロから約19キロに速度を上げつつ、北西に向かって進んでいる。中心気圧は960ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は38メートル、最大瞬間風速は48メートル。中心から半径250キロ以内は風速13.9メートル以上、半径70キロ以内は風速24.5メートル以上の強風域。 気象署の劉宇其予報官は、いまだ台湾の大部分が強風域にあるとした上で、台風が25日夕方にも中国福建省の沿岸部に上陸する見込みだと説明。離島の金門や馬祖はその頃が最も影響を受けるとした。 また台風の南側に活発な対流雲が流れている関係で、強風域を抜けた後も雨風が強い状態が続くと言及。25日の日中は台湾本島西側の中部・苗栗県以南では台湾基準の豪雨(24時間雨量が200ミリ以上または3時間雨量が100ミリ以上)級の雨が、その他の地域でも一時激しい雨が降るとして注意を呼びかけた。 気象署によると、23日午前0時から25日午後1時までの61時間で、南部・高雄市多納林道で1421.5ミリ、同・屏東県尾寮山で1302.5ミリ、北東部・宜蘭県太平山で1252ミリの雨量を観測した。 (余曉涵/編集:田中宏樹)