【ヴィクトリーナ姫路】勝ち切った！ 3時間超の“死闘”制し、久光に連勝
■ホーム開幕、2戦とも大熱戦
＜SVリーグ女子＞ ○ヴィクトリーナ姫路 3-2 SAGA久光（10/19） ○ヴィクトリーナ姫路 3-2 SAGA久光（10/20） ----------------------- 女子バレーボール「SVリーグ」のヴィクトリーナ姫路は10月19・20の両日、トップリーグで優勝8回を誇るSAGA久光スプリングスを姫路市のヴィクトリーナ・ウインク体育館に迎えて、ホーム開幕2連戦を行った。
■第4セットから逆転
19日の試合。 第1セットを22-25で失ったヴィクトリーナ姫路は、第2セットを25-23で取り返し、第3セットも田中咲希のブロックでセットポイントを握ったが、デュースに持ち込まれセットを落とした（24-26）。 後がなくなったヴィクトリーナ姫路は第4セット、セッターをキャプテン・柴田真果から櫻井美樹にチェンジして「バレーのスタイルを変えた」（アヴィタル・セリンジャー監督）結果、井上愛里沙（日本代表）、宮部藍梨（日本代表）、チャッチュオン・モクシー（タイ代表）、サウスポーの田中咲希、2年目の伊藤麻緒の5人が多角的な攻撃を展開してリズムを取り戻した。 第4セットを25-21で奪うと、最終第5セットもサーブでSAGA久光を崩し、最後は井上のスパイクで逆転勝利をつかんだ（15-7）。 井上はブロック2本を含めチーム1の24得点。チャッチュオンがブロック2本を含む20得点で次ぎ、宮部がブロック4本を含む19得点。 田中もブロック3本を含む18得点を挙げた。 試合後、サンテレビの放送席に座った田中は、解説の竹下佳江さん（元日本代表、ヴィクトリーナ姫路・初代監督）に熱戦をねぎらわれ、 「きょうはレフト（井上・チャッチュオン）だけに頼らず、ミドル（宮部・伊藤）も、ライト（田中）もしっかり打てた。セッターがトスワークをしっかりしてくれた」と放送の中で試合を振り返った。
■「本当の勝負だった」
20日の試合。 セットカウント1-1で迎えた第3セット、22-24とSAGA久光にセットポイントを握られたピンチの場面で、セリンジャー監督は、身長178㎝の新加入セッター・森木かれん（前・浜松）をワンポイントブロッカーに起用。 宮部（181㎝）、チャッチュオン（181㎝）との3枚ブロックでSAGA久光の攻撃を食い止め、森木が宮部にトスを集中すると、宮部は2本のスパイクとブロックを決め切り、逆転でセットを奪った（26-24）。 続く第4セットは47分間の死闘となり、ヴィクトリーナ姫路は8度マッチポイントを握ったが、そのつどSAGA久光に跳ね返され、結局31-33でセットを奪われた。 最終第5セットも、SAGA久光に連続5得点を許し9-12とリードされたが、ここから櫻井が井上にトスを集中。 井上はスパイクを連続4本決めて13-12と逆転し、なおもデュースの末、最後は16-15からチャッチュオンのスパイクがワンタッチを誘い、ヴィクトリーナ姫路が大熱戦を制した。 昼12時5分に始まった試合が終了したのは、途中休憩を入れて午後3時10分ごろ。 午後2時59分まで取っていたサンテレビの放送枠をオーバーした。 正味の試合時間は2時間42分に及び、会見場に現れたセリンジャー監督は冒頭、 「監督人生の中で、（ラリーポイント制で）一番長い試合だと思う」と切り出し、 「個々の選手が試合の中で成長したと思う。バレーボールを超えた本当の勝負だった」と語った。 前日に続いて試合途中からセッターを務め、ムードを変えた櫻井は、 「第5セットは先行されたが、チームを落ち着かせながら会話して、いい雰囲気で入れた。いいスパイカーがたくさんいるので、いい状態で打たせ切ることを意識した」と語った。 また森木は第3セットの場面につい て、 「ベンチから見ていて藍梨さん（宮部）が一番良かったので、連続して上げた」と振り返った。
■次は東レ滋賀戦
ヴィクトリーナ姫路は開幕戦（10/12）を逆転負けで落としたが、そこから3連勝。 強豪並み居るSVリーグで14チーム中、5位につけている。 次戦は11月2日（土）、3日（日祝）の両日、再びヴィクトリーナ・ウインク体育館で、東レ滋賀を相手にホームゲームを行う。 試合開始は2日が13時5分、3日が14時5分。 （浮田信明）
