史上初の「1試合2チーム出場」を達成する予定のダニー・ジャンセン（MLB Advanced Media）

　レッドソックスは日本時間8月27日にブルージェイズとのダブルヘッダーが予定されているが、その第1試合は6月に雨天サスペンデッドとなった試合が途中から再開されるものである。そして、その試合でメジャー史上初の珍記録が達成されることになった。ブルージェイズの一員として6月の試合に出場していたダニー・ジャンセンが今度はレッドソックスの一員として再開される試合に途中出場する予定なのだ。ダブルヘッダー第1試合にジャンセンを起用することをアレックス・コーラ監督が明言しており、珍記録の達成はほぼ確実だ。 　現在29歳のジャンセンはメジャー7年目の今季、ここまで74試合に出場して打率.219、8本塁打、23打点、OPS.690を記録。今季終了後にFAになる予定であり、ブルージェイズが低迷してプレーオフ争いから脱落していたため、7月下旬に若手3選手とのトレードでレッドソックスへ移籍していた。このブルージェイズからレッドソックスへのトレードが史上初の珍記録を生むきっかけとなったのだ。 　ジャンセンは日本時間6月26日に行われた試合にブルージェイズの「7番・捕手」としてスタメン出場していたが、試合は2回表途中、ジャンセンの打席で雨天サスペンデッドに。その時点から試合が再開されるが、ジャンセンはすでにブルージェイズの選手ではないため、ブルージェイズはジャンセンに代打を送って試合を再開することになる。 　一方、レッドソックスはこの試合に「9番・捕手」でリース・マグワイアがスタメン出場していたが、マグワイアはジャンセンがトレードで加入したときにDFAとなり、ロースターの40人枠から外された。つまり、レッドソックスもマグワイアを交代させて試合を再開する必要があり、コーラ監督はマグワイアに代えてジャンセンを起用する予定であることを明言したのだ。 　よって、ジャンセンは本来自分の打席だったところでマスクを被り、メジャー史上初の「1試合2チーム出場」を達成することになる。コーラ監督は「彼は第1試合でプレーするよ。みんなが歴史的な記録を楽しみにしているからね。いろんな人から連絡をもらったんだ。彼は出場する。歴史を作ろうじゃないか」と話していた。