今季負け知らずのアル・ヒラル

現在ミトロビッチらを擁するアル・ヒラル photo/Getty Images

現在サウジ・プロフェッショナルリーグに所属しているアル・ヒラルだが、現状このクラブはサッカー界の歴史を塗り替えようとしている。3月12日開催のACLアル・イテハド戦で勝利を果たすと、連勝記録を28に伸ばした。これは2016-17シーズンのニュー・セインツ（ウェールズ）の27連勝という記録を超えることとなる。 スペイン紙『AS』によると現在最多連勝記録1位ニュー・セインツの27連勝の記録は、当時の2016-17シーズン8月から1月にかけて達成されたものであり、アヤックス・アムステルダムが1971-72シーズンで達成した26連勝という偉業を塗り替えるのに44年を要した。1955年に達成された25勝以前の記録を破ることができたのもアヤックスであり、この記録から当時のアヤックスの強さを実感させられる。それ以降の連勝記録は次の通りになっている。 コリチーバ：24（2011年） バイエルン・ミュンヘン：23（2020年） レアル・マドリード：22（2014年） マンチェスター・シティ：21（2020年～2021年） レンジャーズ：20（2013年）   もしアル・ヒラルが偉業達成を成し遂げた場合、クラブに大きな影響を与え、さらに言えばクラブだけでなく世界最高の選手をリーグに引き付けようとするサウジアラビアの取り組みを後押しするものにもなりうる。サウジアラビアは近年「ビジョン2030」というプロジェクトを掲げスポーツビジネスに膨大な金額を投資しているが、世界で最も偉大なスポーツの偉業を達成することはこのプロジェクトを掲げているサウジアラビアにとっても大きな一歩となることだろう。 アル・ヒラルはサウジ・プロフェッショナルリーグで最多優勝回数となる18回を記録しており、国際舞台ではアジアクラブ選手権で2回、アジアチャンピオンズリーグではJリーグの浦和レッズの大会最多3回優勝に次ぐ2回の王者に輝くなど、国内外で数多くのタイトルを獲得している。最近では選手補強にも力を入れておりカリドゥ・クリバリやネイマールなど多くのビッグスターを獲得し、注目を集めているクラブである。