圧勝のトランプ氏、現状からの脱却が強い追い風に 緊張感走る外交、得意の1対1交渉「ディール」で戦争は止まるのか
■トランプ氏が1対1で交渉、戦争は止まる?
2度目の政権を握ることになったトランプ氏は、国内的に経済政策と移民政策を大きなテーマに掲げていたが、国外とはロシア・ウクライナ間による戦争、さらに中東情勢への関与が、緊張感を持って注目されるところだ。マチダ氏は、まずロシア・ウクライナ戦争について「かなり踏み込んで、ゼレンスキーとプーチンにワシントンに来い、話をしよう、何らかの形で条約を作ろうという主張をするのでは。いろいろな国で紛争が起きれば、ある程度アメリカの兵隊もいずれは送り込まなければいけない恐れがあるので、それを何とかして止めたい。従って今の段階で、何らかの形で収めるということはあると思う」。さらに中東情勢には「もっと難しいのはイスラエル・ガザ問題。これに関してはどうアプローチするか討論しないといけない」と語った。 ロシア・ウクライナ戦争については、トランプ氏が大統領就任から24時間以内に終わらせると公言している。停戦、休戦など形は不明だが、この実現度はいかなるものか。このまま停戦、休戦ともなれば、ウクライナは領土を奪われたままということになる。佐々木氏は「自由で平和な西側諸国という理念からすると、ここでウクライナが領土を取られたまま休戦に至るというのは非常に許し難く、それはウクライナ国民としても許しがたい話」とした上で、トランプ氏が得意とする1対1で交渉する「ディール」の危険度を警戒した。「トランプは常にディールという2国間交渉で全てを解決しようというポリシーで、前回の大統領もやってきた。今回もおそらくプーチンと1対1で交渉して『ここまでお前にやるから、ここでウクライナ戦争を終わらせる』みたいな交渉する可能性はあると言われている。領土が取られたまま戦争を終結させるっていう行為に対して、我々はどういう態度を取ればいいのか、ものすごく難しい。戦争を終わらせなくてはいけないのは当然だが、領土を奪われた状態で終わらせるのが本当にそれで許されるのか。ウクライナがそれを望んでないのに休戦に持っていっていいのか議論をしないといけない」。 これにマチダ氏は「ウクライナとしての立場は何なのか。元の国境線に戻したいと言いたいが、結局ロシアとしてそれは許せないということであれば、ウクライナに有利なものを何か持っていかなきゃいけない。例えとしては、別にトランプ政権の人々と話していないが、ウクライナがNATOにある程度参入できるということがあれば、将来においては二度と侵害を受けないということになるかもしれない。ウクライナとしても何か得ないと成立しない」と見解を示していた。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部