〈1.1大震災・359日目〉中屋トンネル来夏再開 輪島・国道249号、25日迂回路供用
●国交省復興事務所 24日公表 国土交通省能登復興事務所は24日、能登半島地震と奥能登豪雨で不通が続く輪島市門前町の国道249号中屋トンネル(延長約1・26キロ)について、来年夏ごろに供用を再開させる方針を固めた。同日午後、開通時期の見通しを公表する。開通までの対応として県道と市道を使った迂回路(うかいろ)を25日から供用する。 中屋トンネルは輪島市中心部と市西部の門前町を結び、地震前の平日は1日当たり約3千台の車両が行き来した。トンネルを含む同市縄又町―門前町浦上間の「中屋トンネル工区」(約5・5キロ)は仮橋6本を設けて復旧する計画だ。 トンネル開通までは、県道五十洲亀部田(いぎすきべた)線と市道西円山(にしまるやま)線を迂回路に使う。当面は地元住民や緊急車両の利用に限られるが、市中心部と市西部の往来が円滑になり、復旧の加速が期待される。 トンネルは元日の地震で崩落が起き、9月下旬に開通予定だったが、同月の記録的豪雨により付近で土砂崩れが発生した。 国道249号は地震で一部区間が不通となり、国が権限代行を適用し、管理者の石川県に代わって復旧を進める。不通区間のうち珠洲市の逢坂(ほうさか)トンネルでは、27日から隆起海岸を活用した迂回路が供用される。これにより、輪島市門前町浦上―珠洲市若山町間約53キロの全線が通行可能になる。