Apple Watch 10で睡眠時無呼吸を計測してみたら、ゆるい健康意識がガラッと変わった【試用レビュー】
睡眠時無呼吸をチェックするために、まずは設定
watchOS 11は、加速度センサーを使って睡眠中呼吸の乱れを察知することが可能に。30日ごとに計測を行ない、収集した30日間のデータから半分以上兆候が合致した場合、通知が来る仕組みです。 まず通知を受け取るには、「呼吸の乱れ」と「睡眠集中モード」をオンにして睡眠時間を設定すること。 そして、30日のうち最低10日間Apple Watchをつけて寝てください。 あくまでも30日経ってから通知が来ることをお忘れなく。今回は30日使ったわけではありませんが、実際に睡眠時の呼吸がどのように記録されるのかお見せします。
収集されたデータを確認する
試しに1日実際に寝て記録したデータを、iPhoneのヘルスケアアプリから確認してみます。 見てみると、寝ている間の1分間の最大と最小の呼吸数を表示してくれました。同じ1分間でもこれだけ振れ幅があることに驚きです。 ただ、自分ではいい数字なのか悪い数字なのか判断できません。そこで、次に「呼吸の乱れ」を見てみます。 呼吸の乱れとは、睡眠中に起こる短時間の一時的な呼吸の中断のこと。Apple Watchは、呼吸がどれくらいの時間止まっていたか記録してくれます。 まだ1日だけなのでデータ分析がされていませんが、現状では「高くない」という結果に。心配していたので、少し安心しました…。 もし「高い」と表示された場合、睡眠時無呼吸の可能性があるということ。 蓄積したデータはPDF化して医師に相談する時に提示できます。1人で寝ていると自分の呼吸が止まっているかどうか判断がつきません。通知があれば、まずは「気づく」ことができる。必要だと思えば医師に相談できる。 睡眠の質を下げ、病気につながる可能性もある睡眠時無呼吸。まずは自分で計測をしてデータを集めるところからはじめてみるのが良さそうです。
睡眠記録は「睡眠時無呼吸」だけではない
ちなみに、Apple Watchをつけて寝ることで、睡眠データと心拍数も一緒にとることができます。たとえば、こちらはある日の睡眠データ。寝た時間と起きた時間は、体感的には正しく記録されています。 加えて、レム睡眠、コア睡眠、深い睡眠の3段階で睡眠の質を見ることができます。こうみると、きちんと寝れていないですね…。客観的に睡眠時間を見ると、辛いものがありますが、事実として受け止めましょう。 加えて、睡眠中の心拍数も見れました。最大値と最小値がわかるので、心臓に不安を抱えている方はやってみるといいかも。自分の親にプレゼントとしてApple Watchを渡すのもいいなと思いますね。 ここまで手軽に睡眠や心拍を測れるようになり、徐々に医療の民主化がはじまっているのかもしれません。 しかしそうなると、大事なのがプライバシーの問題。検出されたデータが流出したり、悪用されたりしたらたまったものではありません。Appleはもともとプライバシーに配慮した姿勢を長年維持しており、プライバシーコントロールに強い企業。 ただ、私たちが日頃から注意しないといけないのが、紛失です。ジムや旅行先で紛失する心配がないわけではありません。 もしApple WatchやiPhoneをなくした場合、「探す」アプリでデバイス内の個人データを遠隔操作で消すこともできます。健康管理に使っていくことを考えると、この安心感は大事ですね。