F1ドメニカリCEO、アンドレッティの新規参戦却下に「プロセスは適切だった」とコメント。再申請の鍵となる次期コンコルド協定は近く話し合いへ
F1は昨年から続いていたアンドレッティ・キャデラックによる新規参戦の申請に対し、“却下”という判断を下した。この件は様々な議論を引き起こしているが、F1のステファノ・ドメニカリCEOはプロセスに問題はなかったと考えている。 最新のハイブリッドF1マシンが日本の街中を爆走!? 新幹線とのまさかの共演も【写真ギャラリー】 アンドレッティによる2025年からのF1新規参戦に向けた申請は昨年10月にFIAが承認し、ボールはF1(FOM:フォーミュラワン・マネジメント)へと移った。ただF1側はアンドレッティの申請を「選手権に追加の価値をもたらさない」と判断し、新規参戦は認められなかった。 ただF1は提携するGM/キャデラックのパワーユニットの準備が整う2028年からのアンドレッティのF1参戦については、認める可能性もあると示唆した。 その場合、アンドレッティの再申請には2026年以降に発行予定の新しいコンコルド協定(F1とFIA、そしてF1各チームなどとの商業権を定めたもの)が関わってくるため、今とは異なる条件が課される可能性がある。 現在のコンコルド協定では、新規参戦が実現した場合に既存チームへ対する配当金などが少なくなることに対する、収入減少を補うという目的も含む2億ドル(約299億円)のエントリーフィーが設定されているが、F1人気の高まりなどもありこれでは不十分だという主張が以前からあがっていた。 F1のドメニカリCEOは最近、ウォール街のアナリストとの電話取材の中で、一連のアンドレッティに対する審査は適切なプロセスで進められたと改めて主張し、11番目のチームに関する項目も次期コンコルド協定を巡っての話し合いの一部となってくると語った。 ドメニカリCEOは11番目のチームに関する今後の規定について訊かれると「間違いなくコンコルド協定に関連する点だ」と答え、以下のように続けた。 「我々が行なう必要のある様々な種類の評価に関して、FIAとFOM両者の間で共同で行なう必要のある点だ」 「そして今回(アンドレッティ・キャデラックについて)起きたことだが、プロセスは適切な方法で進められ、正しい形で結果を示すことができたと思う」 「今後については、当然チームとの話し合いになってくるが、適切な商業的、技術的な提案があれば、今年中にそれについて話し合うことになるだろう」 なおドメニカリCEOは新しいコンコルド協定の話し合いは近い内に始まると示唆し、その内容については現行の内容と大きくは変わらないだろうと語った。 「コンコルド協定の更新については近い内にチームと協議することになるだろう」 「基本的に、現在のコンコルド協定から大きな変更はないというのが、チームと共有されている我々の考えだ」 「だから我々としてはすぐに始めるつもりだ。我々はレギュレーションや解決する必要のあるその他のことについては優先順位を置いていた」 「今はその話し合いを始めるタイミングが近づいてきている。さっきも言ったが、すぐにでも始まるだろう」
Adam Cooper
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