衆院選「投票へ行って」 各陣営、危機感持って呼び掛け 長野県中信地域
27日投開票の衆議院議員選挙は投票率の行方にも注目だ。長野県内の期日前投票の出足は3年10月の前回選より好調なものの、「政治とカネ」問題を受けた政治不信の影響を懸念する声もある。過去の衆院選の投票率は参院選に比べて高めの傾向だが、前回選(2区57.03%、4区59.37%)を何とか上回り伸びてほしいと、各選挙管理委員会のほか、長野2区と4区に立候補している5人の陣営も投票の呼び掛けに力を入れている。 ある陣営は「『政治とカネ』問題で政治への関心が薄れている」と危機感を強め、支援団体などに投票を呼び掛ける。別陣営も「政治不信で『どこにも入れたくない』という人もいるかもしれない」とみて選挙カーからの呼び掛けを強める。「投票率を上げることは最優先課題」という陣営は政策を伝えることで関心を高めようと腐心してきた。「明確な争点がないので伸びない」とみて、SNS(交流サイト)などを通じた若年層への呼び掛けに力を入れる陣営もある。 「生活に困難さのある現役世代の投票率が上がり、60%を超える」とみる陣営でも、SNSなどを通した呼び掛けに余念がない。 県選挙管理委員会が21日発表した公示日翌日の16日から5日間の期日前投票状況では、松本市で前回選同期間より2422人増え、好調だった。 理由について市選管は「前回選では、同日選だった県議補選の期日前投票開始が衆院選の期日前投票開始より遅かったため、一緒に済ませたいという人の投票が遅かったことも一因では」とみる。最終的な投票率が伸びるかは不明とし啓発活動に力を入れている。 25日に県内10圏域での一斉街頭啓発を予定する県選管は「少しでも投票に行く人が増えるように取り組みたい」と話している。
市民タイムス