「今最もアツいバイクメーカー」トライアンフの大注目モデル“スピード400&スクランブラー400X”を乗り物ライターが体験レポート
ジェントルで快適なロードスターモデル「SPEED 400」
無駄を削ぎ落としたフォルムが美しく、またトライアンフのロードスタースタイルを継承する、レトロとモダンの融合が魅力的なモデル。 シート高は790mmと標準的で実際に跨ってみるとボディのスマートさもあり、両かかとが地面にしっかりと着地して数値よりも足つき性は良く感じられ、さらに171kgという軽量なボディも相まって安心感も高い。 ライディングポジションはニュートラルで、様々な体格のライダーがストレスなくバイクライドを楽しむことが可能となっている。出だしはとてもスムーズで、スロットルレスポンスも良く、同クラス最高レベルのパフォーマンスを発揮してくれる398ccの水冷単気筒エンジンが心地良い吹け上がりと加速、そしてしっかりとした鼓動感を味あわせてくれる。 さらに程よい存在感を放つマフラーが奏でる個性的なサウンドもライダーの気分を上げてくれる。今回は街乗りのみの試乗だったが、ハンドリングも素直で走りにも安定感があり、街中ではヒラヒラと軽快な走りを楽しめ、力強い加速で高速ライドも卒なくこなし、さらにワインディングではちょっと攻めたスポーティな走りも楽しめそうな雰囲気も感じた。軽量&コンパクトなボディにハイパフォーマンスエンジンを搭載、扱いやすさもプラスとなり、これ一台でオンロードライドを幅広く満喫可能な一台となっている。
道を選ばず、アクティブに使えるスクランブラーモデル 「SCRAMBLER 400 X」
スピード400と並べると大きく見えるスクランブラー400X。それはロングストロークサスペンションや大型19インチのフロントホイールにワイドなハンドルバー、そして高めのシート高設定によるもので、その大柄でワイルドな外観に惹かれるライダーも多い。 搭載するエンジンはスピード400と同じ、排気量398ccの新型TRシリーズエンジン。低速域では力強く、中高速域では伸びやかな走りを発揮して、旅を盛り上げてくれる。車両に跨ると足を下ろしやすい形状となっているも835mmというシート高設定によって両かかとが少し浮く感じとなる。 ライディングポジションはアップライトかつスクランブラー特有の堂々としたものとなり、視界は良好。元気に回ってくれるエンジンは、ライダーにバイクを走らせている感を与え、しっかりとした鼓動感と存在感のあるツインアップマフラーが奏でる重厚なサウンドがライダーの走る気持ちを盛り上げる。 スピード400が比較対象となるが、スムーズな出だしとレスポンスの良さ、そして力強い走りは同様も、スクランブラー400Xのほうがハンドリングが穏やかで、ロングサスペンションの効果もあって乗り心地も良く感じられたのが大きな違い。もちろん街乗りもこなしてはくれるが、やはりこちらはツーリング向きで、オンロード、オフロード問わず自由に楽しめる一台となっている。