中高年になると医療費が増える! リアル中高年の筆者が気を付けていること
中高年になると体のあちらこちらにガタが来て医療機関に行く回数が増えます。 それに伴い増える医療費を少しでも減らす対策に頭を悩ませる中高年も多いでしょう。私もその一人です。 万年赤字家計が月3万円の黒字に変わった「整理整頓術」 そこでこの記事では、私自身の経験や実践していることを踏まえながら、中高年が医療費を抑える方法をお伝えします。 病気やけがを未然に防ぐ生活を心掛ける 中高年世代が医療費を抑えるためには、まず健康的な生活を心掛けることが重要です。 ・ 栄養バランスのよい食生活を心掛ける ・ 暴飲暴食を避ける ・ 十分な睡眠時間を取る ・ 定期的に運動する など 特に中高年世代が意識したいのが運動です。 たとえば、私が50肩や膝の痛みで通う整形外科では、年を取るほど以下の運動を意識して行うことを推奨しています。 ・ 有酸素運動(ウォーキングなど) ・ ストレッチ ・ 筋トレ(特に大腿部) これらの運動によってケガや整形外科の疾患、生活習慣病、認知症、ロコモティブシンドロームなど、生活の質を落とす病気の発症や進行を遅らせることが可能だと言われています。 その言葉を信じて私も毎日これらの運動を始めましたが、1週間後には膝や肩の痛みが和らぎ、1年後には悪玉コレステロール値が下がったので一定の効果はあるようです。 健康診断やがん検診を受けて病気の早期発見に努める 大きな病気にかかると医療費が大きく増え、病状によっては仕事ができなくなって生活が困窮する恐れがあります。 しかし、定期的に健康診断やがん検診を受けて病気の早期発見・早期治療につなげれば、治療で発生する医療費の負担増大や生活への悪影響を最小限に抑えられます。 <健康診断等の種類> ・ 給与所得者やその被扶養家族:自分の勤務先が実施する健康診断等 ・ 74歳以下の国民健康保険加入者:住民票がある市区町村が実施する健康診断等 ・ 後期高齢医療制度の被保険者:住民票がある市区町村が実施する健康診断等 健康保険や後期高齢者医療制度の被保険者は、無料または格安で健康診断やがん検診を受けられます。 また、健康診断では生活習慣病を予防する保健指導を受けられますが、それも医療費の節約につながります。 健康診断やがん検診で異常が見つかったら早めに再検査を受ける 健康診断(以下「健診」)やがん検診(以下「検診」)で異常が見つかったら早めに再検査を受けることも重要です。 それによって医療費が高額になりにくい早期の治療につながります。 再検査は、健診・検診を受けた医療機関または任意の医療機関で受けます。 任意の医療機関が総合病院の場合は、健診・検診を受けた医療機関の紹介状がないと医療費が高額になるので注意が必要です。 また、一般の医院でも再検査にあたって健診・検診結果などを持参しないと二度手間になって医療費や交通費の負担が増えるので、受診前に必要な持ち物を確認する必要があります。 定期的な通院が必要になった場合に医療費を抑える方法 中高年になると医療機関に行く回数が増えますが、以下の方法で費用を最小限に抑えることは可能です。 家から近い病院を選ぶ 最も重要なのが「家から近い病院を選ぶ」ことです。 医療機関が近いと、交通費、通院時間、通院による体力的精神的な負担を軽くできます。 また、費用面から見た通院手段の優先順位は以下の通りです。 1:徒歩・自転車(交通費ゼロ) 2:公共交通機関(定期券区間を除く病院までの交通費が医療費控除対象) 3:タクシー(特別な理由があれば医療費控除対象) 4:自家用車(ガソリン代や駐車料金など全て医療費控除の対象外) 公共交通機関では払った運賃の領収書が出ないことが大半ですが、通院で利用した区間、運賃、誰がどの病院に受診したか?など詳細情報を記録しておけば、領収書なしでも医療費控除の対象になります。 中高年は、将来自分で運転できなくなっても通院できる場所にある病院を選ぶ必要がありますが、地域によっては車以外の手段で通院できる病院がないかもしれません。 その場合は親族とよく相談した上で極力負担がかからない通院手段を考える必要が生じます。 その選択肢の一つとして、介護資格を持つドライバーが病院までの送迎と乗り降りの介助を行う介護タクシーがあります。タクシーの運賃は一定の基準(要介護認定など)を満たせば介護保険の対象となるので、ぜひそれも選択肢に含めて検討してみましょう。 受診する医療機関をコロコロ変えない 医療費を抑えたいなら、受診する医療機関をコロコロ変えないことも重要です。 <理由> ・ 通院期間が短いと適切な診断や治療を受けにくくなる ・ 医療機関を替える度に新たな初診料や検査料が発生する 以上の理由によって医療費は確実に増えるので、一度受診する医療機関を決めたらよほどの理由がない限りそこで診てもらうのがベターです。 医療機関スタッフと良好な関係を保つ 医師や看護師など、医療機関スタッフとの関係がこじれると治療の中断を余儀なくされ、場合によってはドクターショッピングで医療費の負担が大きくなる恐れがあります。 そのような事態を回避するためにも、スタッフと良好な関係を保つ努力も必要です。 たとえば、 ・ 自分がやられたらいやだと思うことを医療機関スタッフにしない ・ 医療機関スタッフを信用する ・ 医療機関スタッフへの敬意や感謝の気持ちを持つ など、どの人間関係でも必要なことを常に心掛けていれば、よほどのことがない限りスタッフとの関係がこじれることはないでしょう。 マイナ保険証やお薬手帳を持参する 医療機関にマイナ保険証やお薬手帳を持参することでも、中高年以降に増える医療費を少し抑えることができます。 <マイナ保険証> 医療機関の受付でマイナ保険証を提示すると、従来保険証より40円(3割の場合12円)医療費が安くなります。 また、マイナ保険証があれば事前の手続きなしでも高額療養費制度が適用されるので、急に高額な医療費が発生する事態が起こっても安心です。 <お薬手帳> 調剤薬局にお薬手帳を持参すると持参しない場合より少し薬代が安くなります。(金額は薬局により異なる) 少しでも医療費を節約したいなら、以上の2つを忘れずに持参したいところです。 病気やケガを招く生活をしないことが一番の節約になる この記事では、中高年が医療費を節約するさまざまな方法をご紹介しましたが、当然ながら病気やケガを招く生活をしないことが一番の節約になります。 ただ、それでも病気やケガを避けられないことが中高年以降は増えてきますので、その時は他の項目を実践して少しでも医療費を節約したいところです。 まずは今日から病気やケガを招かない生活を毎日続けることから始めてみましょう。
manetatsu.com 大岩 楓